中国生態環境部(省)大気環境司の劉炳江・司長は21日、「2018年、北京市のPM2.5平均濃度は1立方メートルあたり51マイクログラムで、前年比12.1%、2015年比37%それぞれ低下しており、『十三五(第13次五カ年計画:2016-2020年)』目標を大幅にクリアした」と述べた。新華社が報じた。
劉司長は、生態環境部が同日開いた記者会見において、以下の通りコメントした。
「北京市は、『十三五』大気汚染改善目標にもとづき、PM2.5濃度を2020年までに2015年比30%削減、1立方メートルあたり81マイクログラムから56マイクログラムまで削減するという目標を定めた」と紹介。
その上で、「例年の改善状況を見ると、全国で年間1立方メートルあたり4マイクログラム削減されており、北京市が目標を実現することは極めて困難であると見られていた。市および各関連部門は、数年前から、対策事業に大々的に取り組み、周辺省・市も、深いレベルで、地域ぐるみの共同予防対策を展開してきた。生態環境部および北京・天津・河北・山西・山東・河南6省・市の人民政府は、『北京・天津・河北エリアおよびその周辺地域における秋・冬季大気汚染総合対策攻略行動計画』を共同で発表し、大気汚染対策事業を持続的に強化した。これにより、汚染物質の排出量は減少の一途を辿り、同時期の北京市の気象条件も全体的に好ましい状況となり、大気中の粒子状物質濃度はかなり低下した」と説明した。
さらに、「北京市において大気の質が比較的高いレベルを保ち続けることは、極めて難しい。風速や湿度などの気象条件の影響を受け、大気の質は簡単に変動する。特に、極限天気の状況下では、変動の幅が極めて大きくなる。今月12日夜、風のない静かな天気による影響で、北京市では重汚染天気が発生した。これは、北京の大気の質が、気象条件によって容易に変動することを証明している。これに加え、北京・天津・河北エリアおよび周辺地域における大雑把な経済発展モデル、大量の石炭消費量や自動車排気ガス排出量などの問題がいまだに突出しているため、大気染物質の排出量は全国平均レベルの4倍を上回っている。このような状況から、大気汚染対策と持続的な大気の質改善は、長期に及ぶ極めて困難な任務であり、根気と絶え間ない努力を必要とする。大気汚染対策という持久戦を戦い続けるのと同時に、攻略行動を遂行しなければならない」とした。
また、「北京の排出量減少は、PM2.5 の持続的削減のために十分であるとは言えず、PM2.5伝播ルート問題を解決することが、当面の急務となっている。北京市大気の質改善目標は、長期的スパンで見ると、非首都機能緩和の進行度と関係があるが、短期的には、不利な気象条件のために、北京は、PM2.5濃度1立方メートルあたり51マイクログラムという前年の成果を死守することが、2019年の最大の業績となるであろう」とした。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年1月22日
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