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年明けの日本でピーク迎えたインフルエンザ、死亡率が高いのはなぜ?

人民網日本語版 2019年01月22日10:14

このところインフルエンザが、世界各地で猛烈な勢いで流行している。日本でも今月からインフルエンザの流行期に突入した。日本の国立感染症研究所が全国約5千ヶ所のインフルエンザ定点医療機関を対象としたサンプリング調査を実施したところ、2019年第1週に新たにインフルエンザに罹患した人は50万人を突破した。こうした流行をうけてインフルエンザ予防のためにマスクをしている人が、巷で多くみられるようになっている。

日本全国に238ヶ所あるインフルエンザ観測エリアのうち、84ヶ所ですでに警戒レベルを上回っていた。今回のインフルエンザ流行では、感染者が主に中年と若者に集中している。統計データによると、1月第1週のインフルエンザ新規患者のうち、20歳から40歳が約17万人、41歳から60歳が約14万人だった。この両者を合わせると、新規患者数全体の半数以上を占めている。また、感染患者のうち半数は、症状が最も重いA型インフルエンザに罹患していた。

また現在までにインフルエンザ拡散が原因で休校措置を講じた学校もある。日本では間もなく入試シーズンに入ることから、学校側は、校内に消毒液などを準備し、教員・学生に感染拡大予防を呼びかけている。厚生労動省は、昨年の冬から今年の春にかけて、インフルエンザ薬の供給量は、前年同期比44%増の2700万人分を上回ると予測している。

インフルエンザとは、インフルエンザウィルスによって引き起こされる急性呼吸器疾患で、強い感染性を備え、感染スピードが速い。主な感染経路は、空気中の飛沫感染や人と人あるいはウィルスが付着したモノを介しての接触感染であることから、感染者の数は非常に多く、特に秋・冬は流行シーズンとなる。中国疾病予防コントロールセンターの統計データによると、中国北方地域では、インフルエンザによる死亡率が年間0.00018だった。一方、南方地域では、この数値は0.000113だった。

インフルエンザが重視される原因の一つに、発熱や全身のだるさなど風邪の症状が現れるだけではなく、深刻な合併症を引き起こし、場合によっては死に至る場合があることが挙げられる。特に、体力のない高齢者や子供は、インフルエンザによるダメージを受けやすく、深刻な合併症を併発する恐れがある。20世紀に入ってからだけでも、世界規模で3度にわたりインフルエンザの大流行が起こり、うち最も深刻だったのは、1918年から1919年にかけてのパンデミックで、世界全体で延べ6億人が発症し、約2千万人が死亡した。その次に起こったのは、1957年のH2N2新型インフレエンザの大流行で、多くの国々で、発病率が20~80%に達した。3度目の流行は1968年だった。

インフルエンザの合併症は、「肺内合併症」、「肺外合併症」およびインフルエンザ罹患中の基礎疾患合併症に分けられる。

「肺内合併症」とは肺炎のことで、インフルエンザの合併症として最も多い。1957年から1958年にかけてのインフルエンザ大流行期の米国の統計データによると、インフルエンザで入院した患者の7割から8割は肺炎を併発していた。中国では、2009年のH1N1新型インフルエンザ大流行時に複数の機関が実施した調査によると、インフルエンザで入院した子供のうち、肺炎を併発した子供は72.3%を占めた。


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