最近フルーツに「手術」を施すある医師がネットで大きな話題を集めている。その医師とは黒竜江省鶴崗市人民病院の外科医師の王野虓さん(32)。フルーツに手術することから、「フルーツドクター」と呼ばれている。
王医師は、マンゴーの「盲腸」を摘出し、リンゴに「心臓の縫合手術」を施す。そしてドラゴンフルーツからは黒い「腫瘤」を摘出し、ブドウの種を取り出すために「帝王切開手術」を施すといったように、これらの手術の全過程を再現することで、医師の手術におけるその専門性と謹厳さを余すところなく披露している。
王医師は4ヶ月前からショート動画プラットフォームで果物に「手術」をする動画を投稿し始めたところ、思いがけず大きな話題を集めるようになったという。現在、フォロワー数は12万人に達し、動画の再生回数もすでに100万回を突破している。
王医師は2006年に牡丹江医学院に入学してから、「病気を治し人を救う」ことを自分の一生の信念と心に決めた。なぜフルーツを「患者」に見立てることを思い付いたのかという点について、王医師はいくつかのフルーツはその見ためが人体の器官を連想させるからで、頭の中に自然と手術するシーンが思い浮かんでくるのだという。また、フルーツはカラフルで、子供たちも好きな上、誰が見てもそれほど残酷な感じを与えないからだとその理由について語った。
王医師はネット通販で手術器具を購入するとフルーツに「手術」を施す一連の動画を撮影し始めた。フルーツだけでなく、王医師は卵やうずらの卵にも「手術」を施し、いずれの動画の再生回数も100万回以上となっている。
わずか数十秒の動画だが、その製作は実は容易ではないのだという。撮影と編集には4時間から5時間もかかることはしばしばで、患者に手術する時間よりも長くなることもあるのだという。
こういう動画を作ろうと考えた最初の動機について、王医師は2歳になる息子の啓蒙教育のためだったとし、息子には将来、医学を志してほしいとその思いを語っている。
また一方で、こうした動画を通じて患者や家族に医学的知識を広め、手術の過程やそのリスクと難しさを示すことで、医師に対する理解や信頼を少しでも高め、医師と患者の関係緩和を進めたい思いも込められているのだという。
王医師は今後もこうした動画を作り続けるとしている。彼は医師には医学に関する知識を広める義務があると考えており、こうしたシンプルな動画で救命処置に関する知識や医学に関する知識を広めることで、人々の医学に対する誤解を正し、医師に対する理解や尊重が少しでも高まって欲しいとしている。(編集HQ)
「人民網日本語版」2019年1月30日
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