今年の端午節(端午の節句、今年は6月7日)には、肉入りちまきと卵黄入りちまきの販売量が他を大きく引き離している。このほかにも冷たいままで食べる「冷やしちまき」やお茶テイストの「茶ちまき」などネットで話題の新しい味わいのちまきも販売量をかなりアップさせており、なかでもドリアン味の冷やしちまきが爆発的な人気を誇っている。オンラインでちまきを買う「90後(1990年代生まれ)」のユーザーの増加が最も著しく、故郷を離れている多くの若者が、オンラインショップを通して親しい友人にちまきを贈り、両親や親せきなどに祝日を祝う気持ちを表している。杭州日報が伝えた。
京東商城がこのほど発表した端午節前の消費ビッグデータによると、甘いちまきの種類がさらに増えているものの、しょっぱいちまきの人気も急速に高まっており、販売量は甘いちまきの3.6倍に上っている。そのうち、肉入りちまきや卵黄入りちまきを代表とするしょっぱいちまきの販売量が他の種類を大きくリードしており、アズキ餡入りちまきとなつめ餡入りちまき、五穀ちまきがそれに続いている。
また、蘇寧のビッグデータによると、さまざまなユニーク極まりない食べ方が次々と登場しており、「ちまきにお酢」や「ちまきにワサビ」などの調味料と組み合わせたちまきの注文量は前年同期比で大幅に増加した。
京東の統計データによると、伝統的なちまきのほか、主にフルーツの餡が入った冷やしちまき、茶ちまき、ザリガニちまき、腸詰めちまき、巻貝ちまきなどネット上で人気が高い新しい味わいのちまきの販売量も目立って増えている。このうち増加幅が最も大きいのは茶ちまきで、前年同期比78%増。冷やしちまきは66%増加していた。また、今年はドリアン味の冷やしちまきが爆発的な人気を誇っている。ちまきは特別な日に食べる食品から、日常的に食べるおやつ・デザートという方向にシフトしつつあり、味はよりバラエティに富み、外観はより精巧・精致になっている。新しい味わいのちまきは次第に「00後(2000年以降生まれ)」や「90後」の年齢層に特化した市場から、家庭消費市場に拡大している。
味わいの好みを地域別にみると、陝西・遼寧・山西・天津・黒竜江などでは、消費者が甘いちまきを買い求める割合が高い一方で、浙江・江西・重慶・安徽・貴州などでは、しょっぱいちまきが好まれている。新しい味わいのちまきを買う消費者が多いのは、天津・北京・広東・山東・吉林などだった。
目新しい風変りな味わいのちまきが次々と登場する時代になっているが、ちまきを買うときに人々が選ぶのは、やはり「伝統的な味」のものが多い。だが実際にちまきを食べる段になると、中国の食いしん坊たちはやはりその潜在的なエネルギーを抑えきれないようだ。蘇寧のビッグデータによると、「ちまきに白砂糖」の注文量は前年同期比76.88%増加した。一方、「ちまきにお酢」パターンの注文量は同88.21%増と、前者を11.33%上回った。増加幅が最も大きかった組み合わせは「ちまきにワサビ」で、同95.79%も増加した。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年6月6日