万籟鳴の「猴子撈月(月をすくう猿)」
G20サミットが6月末に大阪で開催されるのに合わせて、「中国アニメ・漫画の日本ツアー 水墨の中から来る」展も同時期に大阪で開催され、神戸と奈良でも巡回展を予定している。同展は6月22日に大阪市中央区のTWIN 21で開幕式を行うとともに、中日アニメの大家によるディスカッションや中国テイストのアニメ映画やテレビ作品の上映などが行われる。広州日報が伝えた。
「中国アニメ・漫画の日本ツアー」は中国の伝統と現代アニメにおける水墨芸術の優れた作品を筆頭に据えており、その作品には「山水情」や「小蝌蚪找媽媽(おたまじゃくしが母さんを探す)」、「牧笛」などの「中国アニメ学派」を担う作品と、漫画と連環画(一連の物語を1ページ大の挿絵と見出し文で表現する掌サイズの絵本)作品である豊子愷の「月上柳梢頭(月は柳の梢頭に上り)」や張楽平の「三毛流浪記」、賀友直の「小二黒結婚(小二黒の結婚)」、万籟鳴の「猴子撈月(月をすくう猿)」などの時代を代表する作品が含まれている。
また今回の展示の一翼を担う新勢力が注目も集めており、ニューメディアコミックの代表作品である林帝浣の「小林漫画」、そしてTangoや老樹、聶峻、阿梗、姚非拉、Benjamin、早稲といった新世代の漫画家たちの作品もスポットを浴びる展示の1つになるとみられている。
これまでも中日両国のアニメ・漫画文化の交流は緊密に行われてきたが、今回は中国のアニメ・漫画が初めて「ナショナルチーム」の名のもとに、日本で大規模に行う展示となる。