NBAが30年かけて開いた中国のドアはわずか3日で閉じられた (3)

人民網日本語版 2019年10月12日11:13

ロケッツについて言えば、02年に姚明が入団すると、中国のスポンサー企業がたくさん集まった。燕京ビール、匹克、方正集団、統一企業、崑崙潤滑油、中興、水性科天、■(にんべんに尓)我貸、普車房網、浦発銀行など多くの中国企業が提携関係を結んだ。またロケッツのバーンズ、ムトンボ、フランシス、スコラなど10人近い選手が李寧、匹克、安踏などの中国ブランドと提携し、CM出演料が1億元を超えたケースもあった。マグレディやランドリーといったかつてのスター選手もしばしば中国に来て稼ぎを上げている。

05年、ロケッツ前コミッショナーのレスリー・アレクサンダー氏はNBAで最も貧しいコミッショナーだったが、その翌年には個人資産が12億ドルに急増し、前年の15倍になった。アレクサンダー氏は06年に取材に答える中で、「姚明が来て、私に12億ドルの富をもたらしてくれた。中国市場の開発が自分にとって最大のビジネスチャンスだったからだ」と明かした。17年にロケッツを売却した際の取引価格は22億ドルで、買収価格の25倍に跳ね上がっていた。

17年にロケッツを引き継いだ現コミッショナーのティルマン・フェティータ氏も相当の収入を上げている。17年以降、ロケッツの中国市場開発は加速し、中国のスポンサー企業は12社に増える見込みとなり、総収入に占める中国市場の割合も20%に上昇した。17年以前は、中国のスポンサー企業ブランドは4-8ブランドを維持し、総収入(放映権料収入とライセンス料収入を除く)への寄与度は8-10%だった。

NBAにはより大きな収入が入った。NBAはスポーツイベントの知的財産権所有者であり、ビジネスモデルでは無形資産を有形化して収入を生み出してきた。NBAの知財権は中国では商品から試合、会場へと及び、一つの生態圏を構築している。今回の問題発生後、虎撲体育を含むバスケフォーラムやトレンド商品取引アプリ「毒」も影響を受けることになるとみられる。

こうした業務が将来どれほどの影響を受けるか、しばらく様子を見る必要がある。中国新聞網の「国是直通車」は、「おおまかな試算によると、ロケッツは毎年4億元の損失を出すことになる。NBAというビジネス連盟にとって、14億人の人口を擁する中国市場を失えば、顕在的・潜在的な損失がさらに大きくなることに疑問の余地はない」との見方を示した。

30年と3日 NBAの中国での発展はどこへ向かうか?

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