工業・情報化部(省)が今年6月6日に5Gの商用ライセンスを発行すると、5Gを試したくてたまらないスマートフォンユーザーたちにより、3大キャリアの5Gセットの予約件数は相次いで記録を更新し、また多くのメーカーが自社の5Gスマートフォン端末を打ち出した。5G端末は私たちにどんな喜びをもたらし、また利用シーンにどのような変革をもたらし、5Gを支える技術の変革にはどのようなものがあるだろうか。第1回「世界5G大会」の開催を目前に控え、vivo通信研究院の秦飛社長とOPPO研究院の沈嘉ベテラン研究員(通信標準分野)は取材に答え、その中で、「バッテリー持続時間、放熱性能、アンテナの設計、空間の利用、5Gのプロトコルといった技術面のボトルネックでブレークスルーを遂げた5G端末は、ユーザーに新たな体験をもたらすことになる」などと述べた。「科技日報」が伝えた。
5G端末の価格は来年になると2千元前後に下がる
2019年は5Gネットワーク元年だ。高速・低遅延の5Gネットワークは、4Gとは異なるどのような体験をユーザーにもたらすだろうか。沈氏は、「現在、5Gの具体的な応用形態を正確に予想することは難しいが、自分のみたところ、5G時代にはウェアラブルデバイスがさらに増える。端末の体験では、ゲームをした時のインタラクティブ性と没入度がより高くなり、動画はよりクリアでスムーズに流れるだけでなく、3D動画、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)動画などの新たな形式が登場するとみられる」と述べた。
インダストリアル・インターネット(産業のインターネット)の分野では、5Gは低遅延、高い信頼性といった特徴により、工業、セキュリティ、交通などの業界で深いレベルで使用される可能性がある。沈氏によると、「たとえば工場の遠隔コントロール設備で、工業化設備のデータを収集して、リアルタイム伝送を行うなどだ」という。
また沈氏は、「消費者向け電子製品の分野でも、5Gが幅広く応用されることになる。現在、私たちがARやVRを見るときにくらくらした感じになるのは、遅延が大きいからだ。将来は遅延をミリ秒単位に抑えることが可能になる」と述べた。
沈氏は続けて、「車載ネットワーク(IoV)の分野では、信号伝送の空間インターフェースは、遅延を1ミリ秒以内に、信頼性が99.9999%に到達することを目指す」と述べた。