感染症はなぜ米国の経済成長の命綱を握るのか (2)

人民網日本語版 2020年03月20日09:28

株式市場は実体経済のバロメーターであり、投資家の未来への予想は金融市場がどちらに向かうかの風向計だ。感染症の勢いは激しく、米国政府の措置は「薬が症状に合っていない」状況で、投資家は感染の蔓延と感染が経済に与える影響を深く憂慮し、金融市場はパニック的な暴落を繰り返す。3月9日以降、ニューヨーク証券取引所ではサーキットブレーカーが3回発動され、史上まれに見る状況だった。12日には、テクニカル分析で3大株価指数がいずれも弱気相場入りし、11年も続いた強気相場が終了した。16日には、ダウ工業株平均が12.93%下落し、1987年以降で最大の単日の下落率になった。

アナリストは、「目に見えないウイルスが公衆衛生上の安全をめぐるリスクを引き起こし、経済運営の各場面に打撃を与えた。金融市場の下落を迅速かつ効果的に阻止できなければ、企業は新たな成長のための資金を獲得することが困難になり、それにともなって米国の前倒し消費を支えてきた株式の資産効果が消滅し、生産も消費も大きなダメージを負うことになる」と指摘した。

米連邦準備制度理事会は感染症に対処するために手持ちの「弾薬」をほとんど使い果たしたようにみえる。3月3日に0.5%の緊急利下げを発表した後、15日には1%の追加利下げと量的緩和措置を再開する考えを明らかにした。同時に、米政府は財政出動、納税期限の延長などの財政措置を打ち出した。しかし市場は評価しなかった。

感染状況の中、米国経済がより多く直面するのは信頼感への打撃だ。感染症が本当に効果的に抑制され、信頼感が回復しなければ、消費者は安心して外に出て消費できず、企業も生産と投資を拡大しようとは思わない。「病気の原因」を根本的に治療しなければ、米国の国内需要と実体経済の落ち込みを挽回することはおそらく難しいだろう。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年3月20日

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