中国科学観測隊員の南極の日常 野菜栽培やロシア基地との交流

人民網日本語版 2020年05月14日10:22

「民族の優位性」を発揮し南極で野菜を栽培する。通信速度の速さによりロシア基地から「タダ乗り」されることから、返礼としてロシア基地のサウナに招待される……極寒の地でも中国科学観測隊員らは苦しみの中に喜びを見出し、他国の隊員と楽しく交流している。これは崑崙基地の王燾副基地長にとっての南極の「日常生活」だ。人民日報が伝えた。

王氏は、南極に来たばかりのころは野菜や果物がなく、肉しか食べられなくて非常に辛かったという。

この難局を乗り切るために、科学観測隊員らは中華民族の「どこにでも野菜を栽培する」という「先祖から受け継いだ技能」を発揮し、南極で独自の「野菜用ビニールハウス」を作った。野菜が健やかに成長できるようにするため、隊員らは24時間連続でポピュラー音楽を流し、栄養剤を与え、加湿器をつけている。

心のこもった栽培により、きゅうり、レタス、パクチーなどが最も良く育った。ほぼ自由に野菜が食べられるようになった。中国の科学観測基地は、南極全域で最も料理の美味しい場所になった。

南極では大半の人が「越冬症候群」にかかり、気持ちが塞ぎがちになる。2017年、中国科学観測基地中山基地の2キロメートルの範囲内で、電話とインターネットの利用が常時可能になった。これは隊員の余暇生活を豊かにし、ホームシックを緩和した。

通信速度が速いため、隣のロシア基地の隊員も集まった。彼らは雪原車でやってきて、中国の隊員とバスケットボールを楽しみ、そのついでにインターネットを利用する。

ロシア基地も返礼として、中国の隊員をサウナに招待する。中国基地は「中山基地ネットクラブ」になり、ロシア基地は「プログレスサウナ」になった。両国の科学観測隊員はこうして支え合い、長い冬を送る。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年5月14日

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