世界最大の1万m級! 有人深海潜水機の球殻が検査合格

人民網日本語版 2019年10月26日13:30
世界最大の1万m級! 有人深海潜水機の球殻が検査合格

中国が独自開発し建造した深海全海域対応型の有人深海潜水機の球殻がこのほど建造を終え、全体を統括する機関による引き取り検査に合格した。現時点では、1万メートルの深海に潜れる世界最大の有人潜水機であり、今回の検査合格後は、全面的組立の段階に進む。

深海全海域対応型の有人深海潜水機の研究開発は、第13次5カ年計画(2016-20年)における国の重点研究開発計画の特定プロジェクト「深海重要技術・装備」の中核的任務だ。中国が独自に研究・開発・建造する全く新しい次世代のこの有人潜水機は、最深で水深1万メートル以上まで潜ることができ、世界で最も深い海溝のマリアナ海溝に到達できる。有人潜水機の最大の特徴と優位性は人を乗せて潜水できることで、最も重要な部品である球殻は3年に及ぶ難関攻略を経て、建造が終わり、このほど引き取り検査に合格した。性能と指標はいずれも全体的な要求を満たしているという。

有人潜水機の球殻は3人が乗船して潜水することが可能で、観察窓が3つあり、正面前方にあるのは操縦者用の窓、両サイドにあるのは乗客用の窓だ。乗員は球殻のてっぺんから乗船し、出入り口のハッチを閉めると、完全に密閉された状態になる。球殻は潜水機の「操縦室」でもあり、乗客の唯一の活動空間でもある。

有人潜水機の最も重要な機能は人を乗せて深海に潜ることだ。世界で最も深いマリアナ海溝では、パイロットと科学者のいる船室は非常に大きな水圧に耐えなければならない。安全性を確かめるため、深海を模した環境でのテストが必須だ。今回の球殻は1週間にわたり繰り返し圧力テストを受け、1万メートル級の深海の圧力テストに耐え、最終的に実際に潜るよりも深い場所を想定したテストにも合格した。それだけでなく、テストを通じて、潜水速度、海底での滞在時間などもシミュレーションし、今後の全面的組立と海中テストのための基礎が打ち立てられた。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年10月26日

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