中国衛星測位システム管理弁公室の冉承其室長(北斗衛星測位システム報道官)は3日、北斗3号衛星測位システムのコア部品の国産化率が100%に達したと説明した。中国新聞網が伝えた。
冉氏の説明によると、北斗3号は2009年11月に建設が始まった。それから10年以上にわたり、プロジェクト建設は技術の難関攻略、テスト衛星プロジェクト、ミニマルシステムの構築、基本システムの構築、完成したシステム構築の5段階を経て、予定より半年早くグローバル衛星通信ネットワークを完成させ、システム全体でサービスを開通した。建設が終われば開通し、開通すればサービスを提供し、プロジェクト建設は非常に大きな成果を上げた。
第1の成果として、キーとなるコア技術を開発し、独自化を達成したことが挙げられる。企業・機関400カ所以上、科学技術者30万人以上の知恵を結集して難関を攻略し、衛星間通信、高精度の原子時計などのキーとなるコア技術160件あまりの研究開発を行い、部品約500種類の国産化開発でブレークスルーを達成し、北斗3号のコア部品の国産化率100%を達成した。
第2の成果は、挙国体制の優位性を生かして、ネットワークを高効率で構築したことだ。集中的で統一的な指導を強化し、プロジェクト全体と2つの総合研究チームを建設・強化し、全体、技術、品質、進捗を標準として、研究建設システムを刷新し、衛星単体の開発周期を4分の1短縮し、キャリアロケットの組み立て周期を3分の1短縮し、衛星のネットワーク接続の周期を4分の3短縮した。リスクを分析しコントロールする保障チェーンを構築し、リスクや疑問点を抱えたままで打ち上げを行わないようにした。17年11月から2年半の間に、キャリアロケット18台で衛星30基を高密度で打ち上げ、地上ステーション40数カ所を建設し、衛星と地上が一体となった運営能力を迅速に構築した。
冉氏は、「年初以来の新型コロナウイルス感染症の影響と宇宙航空分野の品質面でのリスクに直面して、プロジェクトの全ラインにわたって任務の組織的な実施や製品の品質の再確認、任務のリスクの予防コントロールに全力を尽くして、ネットワーク構築の最終段階の難関攻略と感染症対策での全面的な勝利を実現した」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年8月4日