再びW杯に挑むサッカー中国代表!そこにある商機とは? (2)

人民網日本語版 2021年07月12日08:50

スポンサーの争奪戦の場所は

4年に一度のW杯は知名度を上げたい企業にとって、顔を売るまたとない機会でもある。

欧州選手権の公式サイトによると、今年の欧州選手権公式スポンサーは12社あり、中国企業が3分の1を占め、家電の海信集団(ハイセンス)、キャッシュレス決済の支付宝(アリペイ)、ショート動画共有アプリ「抖音(TikTok)」、スマートフォンのvivo(ビボ)が名を連ねる。

現在、この4社はスポンサー契約金額を明らかにしていないが、2016年欧州選手権のデータが参考になる。そのデータによれば、16年のスポンサー収入は4億8300万ユーロ(1ユーロは約130.1円)で、スポンサー8社が6千万ユーロずつ拠出した計算になり、当時のレートで人民元に換算すると約4億4千万元(1元は約17.0円)だ。分析では、新型コロナウイルス感染症の影響も踏まえ、今回も従来の水準を維持するならスポンサー料金はそれなりの金額になり、大体6千万ユーロから8千万ユーロになるという。

再びW杯アジア最終予選に挑む中国チームを、大勢の観客とサッカーファンたちが待ち受けている。市場調査会社の艾瑞諮詢(iResearch)の予測では、中国のサッカーファンは約2億人で、定期的に試合を観戦する人は約3千万人に上る。感染症の影響により、5月30日に中国チームがホームでグアムチームと戦ったゲームは、実に1年半ぶりに中国チームがホームで迎えたビッグゲームとなった。統計によれば、当日の観戦者は2万9千人を超えた。アジアサッカー連盟(AFC)の規定によると、この試合の観戦者の上限は3万人で、定員の96%に達したことになる。

「わいわい騒ぎながら試合を見る」中国のサッカーファンたちは、中国チームへの愛を持ち続けている。企業にとってみれば、露出度の極めて高いこのチャンスをみすみす逃す手はない。中国チームがカタールW杯に出場できるかどうかに関わらず、カタールの競技場を取り囲む広告ボードが企業の「兵家必争の地」になることは確実だ。実際、企業の中には動き出したところもある。21年4月、海信は国際サッカー連盟(FIFA)と契約を結び、カタールW杯の公式スポンサーになった。

過去5年でサッカー育成企業が新たに4千社近く増加

サッカーファンの活発な動きがサッカーに関わるさまざまな関連産業の発展を促すとみられる。同時に、ビッグゲームを行うと、開催都市には複数の経済推進力がもたらされる。たとえば関連措置のさらなる完備、スポーツ施設の改修やメンテナンス、周辺の交通網の構築や改善などがあり、都市のサッカーインフラ建設なども見込まれる。

またW杯などのイベントは育成産業の発展ももたらした。天眼査アプリのデータでは、中国には現在、サッカー育成関連企業が5400社以上あり、7割近くにあたる4千社は過去5年間に設立されている。地域分布を見ると、広東省が最も多く32.96%を占め、浙江省が2位で17.75%、北京市が3位で16.9%となっている。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年7月12日

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