中国の高級志向の鉄道の旅が人気 2万3999元以上と高額でも予約困難

人民網日本語版 2022年07月25日11:32

「うだるような暑さ」の今年の夏、高級志向の鉄道の旅が中国国内で密かに人気を集めている。新疆維吾爾(ウイグル)自治区の烏魯木斉(ウルムチ)と吐魯番(トルファン)を周遊する路線、内蒙古(内モンゴル)自治区の呼倫貝爾(フルンボイル)と黒竜江省の哈爾浜(ハルビン)を結ぶ路線があり、観光専用列車がこの西北地域と東北地域の両路線を運行する。

7月20日、哈爾浜中国旅行社の社員の劉静さん(仮名)によると、最近話題の観光列車「フルンボイル号」で一番人気があるコンパートメントのタイプは、2万3999元(1元は約20.3円)のプラチナルームと2万6999元の紫金ルームだという。

フルンボイル号より早く運行をスタートした新疆の観光列車「新東方快車号」の乗車券は、2万8999元から5万1999元までとさまざまだ。

どうしてこんなに高いの?

観光列車に詳しい業界関係者の説明によると、新東方快車号の車両は「25GAC380V」を使用し、2020年から改造作業が行なわれ、改造の総コストは3千万元を超えた。フルンボイル号も同じ車両を使用し、改造コストは1両あたり100万元を超えるが、具体的な数字は非公開だという。

同氏は、「これは車両の改造コストだけの数字で、乗務員の給与などの運営コストは含まれていない」と述べた。

乗車券2万-5万元に食事も宿泊もすべて込み

フルンボイル号は7月3日に試運転を終えると、同日に旅客を乗せた第1便が4泊5日の周遊ツアーをスタートした。それより前の6月9日には、「プチぜいたく列車」の新東方快車号がウルムチを出発し、新疆の南北を駆け巡る16日間の周遊ツアーを開始した。

普通の列車と異なり、両観光列車は高級志向または「プチぜいたく」の路線で、「乗車券にすべての料金が含まれる」観光商品だ。全部のコンパートメントにあるツインベッド、デスク、クローゼット、貴重品ボックス、専用のトイレとシャワールーム、食事、バー、カラオケ、子どものプレーコーナーなどのサービスの料金も含まれ、さらに途中下車した地点での景勝地、ホテル、食事などの料金もすべて含まれる。

同社が提供するフルンボイル号のパンフレットによると、アメニティのブランドには舎得酒業、ルイ13世(コニャック)、アハバ(スキンケア)、斯得福(ベッドリネン)などが採用されている。

両観光列車の定員には違いがある。フルンボイル号は12両にコンパートメントが22室あり、定員はわずか44人で、乗務員20人が22室にサービスを提供し、乗務員と乗客の割合は1対2.2だ。新東方快車号は13両、定員は160人、乗務員約50人が配置され、寝台車両にはコンセルジュが1人ずつ配置されている。

こうしたサービスを享受するには相当の料金を支払わなければならない。公開された資料によれば、フルンボイル号の4泊5日間のツアー料金はコンパートメントのグレードによって異なり、ゴールドルームの1万8999元、プラチナルームの2万3999元、紫金ルームの2万6999元の3タイプがある。新東方快車号の価格も座席やコンパートメントの種類、途中下車した時に利用するレストラン、ホテルのグレードや観光商品、ショッピング、娯楽施設の利用状況によって異なり、最低価格が1人2万8999元、最高価格が同5万1999元だ。

前出の劉さんは、「鉄道の旅は海外で非常に流行している。今は新型コロナウイルス感染症のせいで、海外旅行にはなかなか出かけられないので、自然に国内での高級志向の、ひと味違う列車の旅に出かけようという流れになる」と分析した。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年7月25日

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