「ライフ・オブ・パイ」のアン・リー監督「アカデミー賞絶対獲る」
24日にロサンゼルスで授賞式が行われる予定の第85回アカデミー賞にノミネートされている「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」。香港の日刊紙「明報」の17日の報道によると、同作品の旗を振った台湾の名匠アン・リー監督が同賞受賞を目指しラストスパートをかけている。「中国新聞網」が報じた。
アン・リー監督はこのほど、米民間放送ネットワーク「アメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー(ABC)」の取材に対して、「私はこの3000人のスタッフを載せた船の船長」と語り、主人公のパイ役に17歳学生で新人俳優のスラジュ・シャルマを選ぶなど、「ビッグスターを起用せず、オリジナリティに富む映画の世界的な意義や4年という歳月をかけて共にこの偉大なファンタジーの世界を作り上げた仲間のために、是非アカデミー賞を受賞したい」と決意を表明した。
アン・リー監督はさらに、映画監督になるまでの過程について、「読書人の家柄だったため父親は教師になることを望んでいたものの、勉強は苦手で、試験になるとたいへん緊張したため、教師になるための試験に2度失敗。父親を失望させたことが今でも忘れられない」ことを打ち明けた。そして、父親にはかなり後になってやっと成果を認めてもらい、1996年に「いつか晴れた日に」が第68回アカデミー賞の7部門にノミネートされた時に、「このスピードなら、お前が50歳になるころにはアカデミー賞を獲れるはず。そうなればお前も満足し、まともな仕事に就くようになるかもしれない」と言われたという。
また、元々は俳優になりたかったものの、英語が下手だったため監督になる道を選んだというアン・リー監督は、俳優の視点に立って監督業を務め、常にスタイルとテーマの異なる映画制作に挑戦してきたという。さらにカメラを通して自身のパフォーマンスを伝えるというスタンスで映画制作を続けてきたため、今回のアカデミー賞で主演男優賞の本命と言われているダニエル・デイ=ルイスにでさえ「実際にはあなたは俳優だ」と言われたという。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年2月19日