「グランド・マスター」がフランスで封切り チャン・ツィイーが大人気
香港の巨匠・王家衛(ウォン・カーウァイ)監督の最新作「グランド・マスター」(原題:一代宗師)がフランスで17日、封切られた。封切り前には、同国の各メディアが、同作品の公開を大きく報道。映画ファンは首を長くしてこの日を待っていた。環球時報が報じた。
パリ市内のシャンゼリゼ大通りの両側には「グランド・マスター」のフランス版ポスターが大きく掲げられている。また、パリの地下鉄駅内でも、同作品でカンフーの一派・詠春拳の達人で、李小龍(ブルース・リー)の師匠でもある葉問(イップ・マン)演じる梁朝偉(トニー・レオン)と八卦掌の継承者の一人娘・宮二を演じる章子怡(チャン・ツィイー)が雨の中で映るポスターを随所で見られる。フランスでこれほど大きく宣伝されるのは通常、ハリウッド大作だけだ。
フランス誌「ILLIMITE」の4月号は同作品について、「この映画を首を長くして待っている間に、よだれが出てしまった」とし、章子怡を「女王」と評している。また雑誌「PARISMATCH」も、章子怡の特集記事を掲載し、写真と共に独占インタビューの内容を伝えている。さらに、フランス誌「フィガロ」は16日、「2004年の香港映画『2046』に続いて、フランスで公開されることになった『グランド・マスター』では、2000年の『グリーン・デスティニー』(原題:臥虎蔵龍)で人気に火がついた章子怡や同年の『花様年華』で、強いインパクトを与えた梁朝偉(トニー・レオン)らが主演を務めている」と伝えた。
フランスのテレビLaCinqも「グランド・マスター」の封切りが間近であることを報じた際、「同作品はリリシズムの武術をテーマにした映画」と紹介。王家衛監督が『花様年華』で表現したせりふ回しや美的感覚、中国伝統のカンフーはフランスのファン強いインパクトを与えた。それが今回の興行収入アップにつながるだろう」と指摘。一方、夕刊紙・ル・モンドは、「王家衛監督は、章子怡と梁朝偉の持ち味を引き出そうと努めており、2人のトップスターとしての顔とは釣り合いが取れない少し年老いた役を、化粧で覆ってしまうことはしていない」と評価している。 (編集KN)
「人民網日本語版」2013年4月18日