無印良品アートディレクター原研哉氏「未来の風景に伝統を見たい」
日本の著名なデザイナーで、無印良品のアートディレクターである原研哉氏がデザインしたナビゲーションシステムで、北京の名所である前門の大柵欄に立ち並ぶ老舗の建築物が3Dの赤いラインでシンプルに表現され、側面から俯瞰する角度でスマートフォンのアプリで再現されている。新華社が伝えた。
「ここで赤色を選んだのは、赤が中国の伝統的な色彩だからだ」。原研哉氏は大柵欄のレトロな建築物の中に並ぶ西洋風のクラシックなカフェで新華社の単独取材を受けた。全身黒の衣装に身を包み、髪やひげはほとんど真っ白で、目にぴったりな大きさの小さな多角形のフレームのメガネをかけていた。
「赤は中国の伝統的な色彩で、日常生活に浸透している。だから赤を選んだのだ」と原氏は言う。
彼がデザインしたスマホアプリでは、「大柵欄」の3文字にも赤が使われ、赤い縁取りで囲んであり、見た感じは中国の古代建築の中によくある部屋にかけられた額縁のようだ。人目を惹き、実用的でもあるこのデザインは、北京国際デザインウィークのメイン展示場の目玉の一つになっている。
原氏が大柵欄のナビアプリのデザインに接触したのは、中国の著名なデザイナー梁井宇氏の招待を受けてプロジェクトのコンペに参加したのが最初だった。その時、初めて大柵欄を訪れ、その伝統的な景色に心を打たれたそうだ。