王毅外交部長(外相)はこのほどアルジャジーラのインタビューに応じた際、日本の安倍首相による靖国神社参拝について「日本の指導者が人類の良識と国際公理の守るべき一線を尊重することを希望する」と表明した。王部長の発言の要旨は次の通り。
最近、日本の安倍首相は各国民の反対を顧みず靖国神社を参拝した。靖国神社は当時軍国主義の対外侵略を鼓吹した象徴であり、今なお当時の侵略は正しかったと喧伝するものを陳列し、特に極東国際軍事裁判のA級戦犯14人を祀っている。こうした状況でもなお安倍首相は頑として参拝し、これら戦犯を「英霊」と見なしさえした。これは人類の良識の守るべき一線を越えており、日本の国内問題としての範疇も完全に超えている。事実上、当時の対外侵略を美化し、極東国際軍事裁判の正義の審判に挑戦し、第2次大戦の結果に基づき構築された戦後秩序に挑戦する企てであり、日本を危険な方向へ導くことをわれわれは懸念している。歴史の教訓は汲み取る必要があり、国際社会はみな強く注視すべきだ。われわれは歴史を逆行させることも、後戻りすることも許すわけにはいかない。当時欧州にはドイツファシズムがあり、アジアには日本軍国主義があり、中国だけで日本の侵略により3500万人が死傷した。物的被害はなおさらに数え切れないほどだ。だが中華民族は寛容な民族であり、戦争賠償を放棄しただけでなく、日本国民も軍国主義の被害者であり、責任は軍国主義者、言い換えるなら靖国神社に祀られているA級戦犯にあると自国民に教育もした。侵略戦争の責任を担わなければならないのは彼らだ。現在日本の指導者はあろうことか、これらA級戦犯を参拝しに行った。これは中国国民だけでなく、国際社会も受け入れられないことだ。このような事は、欧州に置き換えたら考えられない。過去を真摯に清算して初めて、未来を真に切り開くことができる。平和の方向を堅持して初めて、近隣国の信頼を改めて得ることができる。われわれは日本の指導者がこの最も基本的な道理を理解し、人類の良識と国際公理の守るべき一線を尊重することを希望する。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年1月10日