日本の東北地方の農業団体が「TPP断固反対」の横断幕を掲げ、宮城県仙台市の中心街でデモ行進を行った。 |
米国通商代表部(USTR)のフロマン代表は23日、日本の甘利明経済財政・再生相(環太平洋連携協定(TPP)担当相を兼務)と東京で「環太平洋戦略的経済連携協定」(TPP)の交渉を行った後、「交渉は重要な分かれ道にさしかかった」との見方を示した。その前日、甘利大臣は記者に対し、交渉で双方が一致するまでには、まだ相当の距離があると感じると述べていた。ロイター社の報道として人民日報が伝えた。
ある分析によると、農産品と自動車の関税をめぐって大きな溝があることから、オバマ大統領の日本訪問中に両国の交渉が実質的な成果を得ることは難しいという。
▽日米どちらにも合意に強い反対の声
オバマ大統領と安倍晋三首相は24日に会談を行い、世論は交渉が思いがけない進展を遂げるかどうかを緊張の面もちで見守っている。だが米国の政府関係者によると、両指導者がTPP交渉で共通認識に達したと発表することは考えられず、交渉が全体として進展したことを評価するとともに、交渉関係者がさらに努力して溝を埋めるようにと指示することが予想されるという。
フロマン代表はこのほど議会の公聴会で、日本と共通認識に達すれば加盟12カ国との合意達成に向けた障害が取り除かれる。米国側は、日本と貿易合意を達成すれば戦略的な側面から交渉にエネルギーを注入することができると考えていると述べた。米日の政府関係者はいずれも、オバマ大統領と安倍首相の会談は交渉の最終期限ではないとの見方を示すが、ある専門家によれば、双方が実質的な成果を得られなければ、交渉全体のエネルギーが大いにくじかれると指摘する。
だが首脳会談で合意の締結に向けた承諾がなされたとしても、両首脳はそれぞれ国内に強硬な反対派を抱えている。