:ドイツ首相府前に集まり、靖国神社、慰安婦などの問題での安倍政権の誤った言動に抗議するベルリン「日本女性イニシアティブ」のメンバー。 |
日本の安倍晋三首相がドイツを訪問した4月30日、ドイツ首相府前には現地の抗議者が少なからず集まった。周囲には慰安婦らの写真を掲げ、抗議者らは「慰安婦に謝罪し、賠償しろ」「中国、韓国と対話しろ」「平和憲法を守れ」「原子力はいらない」「靖国神社はいらない」など様々なスローガンを掲げた。
抗議活動を発起した組織、ベルリン「日本女性イニシアティブ」はすでに30年の歴史を持ち、毎年夏にデモ行進を行い、日本政府の慰安婦への賠償問題に注目している。今回参加者らは安倍政権の原子力政策、安保政策、靖国神社など歴史に対する姿勢にも不満を表明した。メンバーの大部分はベルリン在住の日本女性だ。
活動の発起人、池永記代美氏は「抗議活動は臨時のものだが、これほど多くの人が参加したことを嬉しく思う。抗議活動は現地メディアの注目も集めた。抗議者は『日本国内のより多くの民衆がボトムアップ式に歴史を省察し、認識することを望む』との考えを表明した」と語った。
ベルリンに20年以上居住する池永氏は「日本には本当の民主がない」と指摘。「安倍氏のベルリン訪問の時期に抗議活動を行うのは、まず元慰安婦のためであり、日本政府は彼女らに賠償すべきだ」と語った。
「慰安婦に真の謝罪と賠償をすべきだ」。池永氏は「真の謝罪は日本の首相が慰安婦被害者におわびの意を一度表明するだけではなく、日本がかつて何をしたのかを全ての日本人が理解するようにすることだ。そして、こうした真摯な謝罪は維持し続けていくべきだ。私たちはすでに、こうした謝罪が後に撤回されるのを見てきた。日本の政治屋が慰安婦の存在を否定したり、『被害者の自らの意思だった』と詭弁を弄したのは一度だけではない」と指摘。「日本政府と日本社会が一貫した明確な姿勢を持たない限り、この問題が真に解決されることはない」と憤った。
安倍氏の靖国神社参拝も抗議者には理解できない。池永氏は「安倍氏がなぜ隣国を怒らせ、隣国の人々の感情を傷つけようとするのか分からない。これは変えなければならない。安倍氏は平和を望むと言っているが、彼のすることなすことはこれと全く無関係だ」と指摘した。
抗議者は安倍政権に隣国との対話も要求。「日本の政治屋の右翼言動のため、安倍氏は就任から1年半経っても中韓両国首脳との単独会談を実現できていない。これは考えられないことだ」との認識を示した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年5月2日