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「東京裁判」の中国人裁判官、梅汝璈の親族の回想

 2014年05月04日14:40
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 3日は極東国際軍事法廷で日本の主要な戦犯の裁判が開廷した68周年の記念日だ。同日、かつて「東京裁判」に参加した中国の裁判官、梅汝璈の妹や子女といった家族が梅汝璈の旧居に集まり、梅汝璈を偲んだ。中国新聞社が伝えた。

 梅汝璈旧居は江西省南昌市青雲譜区梅村にあり、中華民国元年(1912年)に建設された。様々な原因から旧居は深刻な被害を受け、ほぼ倒壊していたが、現地政府が修復して愛国主義教育基地として一般開放した。

 1946年5月、中国、米国、英国、ソ連、オーストラリア、カナダ、フランス、オランダ、ニュージーランド、インド、フィリピンの11カ国で結成される極東軍事法廷は日本のA級戦犯28人に対する裁判を行った。梅汝璈は同法廷の中国代表裁判官を担当し、第2次世界大戦後の東京裁判に参加し、東条英機ら日本の主要な戦犯7人が絞首刑の判決を受けた。

 同日、梅汝璈の妹、梅蕴珍さん、梅汝璈の娘、梅小侃さん、梅汝璈さんの子ども梅小璈さんらが旧居を訪れた。旧居には梅汝璈の石像があり、東京裁判の法衣を着た梅汝璈は右手に書を持ち、直立し、目を前に向けている。

 父親を記念するため、梅汝璈の子女である梅小侃さん、梅小璈さんは近年来、梅汝璈が残したノートや書籍などを整理・出版しており、特に父親が完成できなかった、東京裁判の史料整理を行っている。梅小侃さんと梅小璈さんは現場で、2人の編著である「梅汝璈の東京裁判文書」を旧居の管理者に寄贈した。梅小侃さんは「これらの史料は当時の歴史を実証するもので、全世界の人々に事実を知らせるものだ」と語っている。

 旧居の東京裁判史料ホールでは、多くの人が壁に貼られた梅汝璈の名言を声に出していた。「私は復讐主義者ではなく、日本軍国主義の残した血の債務を日本国民に刻むつもりはない。しかし、過去の苦難を忘れることは未来の災厄を招くことだと信じている」。

 梅小璈さんは「父親は私たちに抗日戦争(日中戦争)の歴史を銘記し、日本軍国主義の復活を警戒すべきだと教えている」と語る。

 梅小璈さんは、日本の政界に靖国神社参拝の行為が頻発していることは、東京裁判否定の結果であり、世界の平和に対する危険なシグナルだと語る。「東京裁判は戦争発動の責任者に対する責任追及で、国際社会における初めての試みである。裁判の過程と最終的な結論は、いずれも歴史の検証に耐えうるものだ」。

 梅汝璈は江西省南昌出身で、1924年に清華学校(清華大学の前身)を卒業し、米国へ留学。スタンフォード大学とシカゴ大学法学院で法学を学び、24歳で法学博士学位を取得した。1946年、中国を代表して「東京裁判」に参加。1973年、北京で逝去した。享年68歳だった。(編集YH)

 「人民網日本語版」2014年5月4日

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コメント

最新コメント

宮田聡美   2014-05-05119.131.88.*
東京裁判もその判決の遵守を約束したサンフランシスコ条約も否定したい安倍政権が、南極での調査捕鯨の禁止を命ずる判決を守ったぐらいで、「国際法を遵守する国」をアピールできると思うなど、何と素晴らしい「外交戦略」でしょうか。このような幼稚な思考から見て、日本が「欧米列強」と価値観を共有し、同等の地位を得るなど、ますます不可能だと思います。政治能力が低すぎるのです。