今年のメーデー休暇(5月1日―3日)は、中国の新たな祝祭日プランの実施後、3つ目の「3連休」となった。かつて議論の的になった「連休前後の土日を振替出勤とするやり方」は大幅に減り、中国人の休暇の消費習慣は大きく変わった。3連休により、短距離旅行を中心とした「3日間観光経済」が発展しつつある。新華網が伝えた。
▽短距離旅行が長距離旅行を上回る
メーデーは3日間しか休みがないため、旺盛な観光ニーズが短距離旅行市場に集中した。国内の各旅行サイト・旅行会社によると、今年のメーデー休暇は、国内の長距離旅行市場が比較的安定していた一方、短距離旅行が爆発的な成長を見せ、特にマイカー旅行、個人旅行の人数は倍増した。
今年のメーデー休暇、短距離旅行は長距離旅行を上回り、消費習慣も変化を見せた。短距離旅行の行き先は主に華東、華南地域に集中し、旅行総合サイト・携程旅行網を通じて旅行の予約をした人は前年比2倍以上に達した。メーデーの連休に入ってから予約をする人も多かった。華東地域では天候も暖かくなり、千島湖、雁蕩山、紹興、天目湖、無錫といった美しい景色を楽しむルートに人気が集まった。また、これまであまり注目されていなかった鎮江などの地域も、短距離旅行ニーズの高まりに伴い、今年の増加率が500%以上に達している。
▽旅行はスマホ予約が主流に
メーデーの7連休が3連休に変更されたことを受け、中国人の旅行習慣も変わった。元旦、清明節、メーデーの3連休に近場への旅行、マイカー旅行が増えたことで、各観光地・ホテルなどに利益がもたらされた。「思い立ったらすぐ」の旅行に便利な旅行予約サイト、モバイルアプリなども、新たな商機を獲得した。「指先ひとつで旅行」が盛り上がりつつある。
マイカー旅行のニーズは旺盛で、短距離旅行市場を力強くけん引した。マイカー旅行向けの「観光地チケット+ホテル」フリープランが急成長し、ツアー旅行よりも人気を集めた。携程旅行網によると、華東地域のプランだけでも2013年比2倍となり、華東のマイカー旅行プランは600件以上に達した。「観光地チケット+ホテル」プランのモバイルアプリでの予約が解禁されると、予約件数はうなぎのぼりとなり、現時点で予約の半数以上がモバイル予約となった。清明節休暇には最高で70%がモバイルからとなり、メーデー休暇はこの割合がさらに高まった。モバイル予約が主流になりつつあることが伺える。短距離旅行は価格が安く、計画もフレキシブルなため、出発の1週間以内に予約する人がほとんどだ。
▽旅行の大衆化が顕著に
各地の観光地・景勝地が打ち出した優遇措置、高速道路の無料化、新旅行法の実施、公費による消費引き締め、ぜいたく禁止令などにより、中国旅行市場の大衆化が進んだ。メーデー休暇はこの傾向がより一層突出していた。
中国旅行研究院の戴斌院長によると、今年のメーデー休暇は、中・低クラスの宿泊先を選んだ観光客が最も多かった。格安ホテルを選んだ人は49.07%を占め、2つ星、3つ星のホテルは33.33%、4つ星以上の高級ホテルは10.93%だった。このほか、民宿を選んだ人は4.37%、その他が2.3%だった。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年5月4日