このように、巨大な高速鉄道網は既に、主要な都市をほぼ連結している。さらに、北京、天津、上海、重慶の4直轄市すべて、27省会(首の行政府所在地)のうち、ハルピンや長春、瀋陽、石家庄、済南、合肥、南京、杭州、福州、広州、鄭州、太原、西安、武漢、長沙、成都、南昌、海口の18都市、計画単列市(財政面で省政府を経由せずに中央政府と直接つながっている市)である深センや青島、大連、寧波、厦門(アモイ)の5都市、に「動車組(新幹線型車両)」が走っている。つまり、直轄市、計画単列市、省会のうち、75%の都市に「動車組」が走っている計算になる。
斬新な高速鉄道ダイヤも中国人の旅を変えている。動車組の旅客輸送量は現在、中国全土の鉄道旅客輸送総量の25.7%を占めており、「哈大高速鉄道」や「京広高速鉄道」が全線開通すれば、その比率はさらに高まる見込みだ。1日、約1580本の高速鉄道列車が旅客約133万人を中国各地に輸送しており、鉄道を利用した旅行に必要な時間が半減した所も多い。
世界に目を向けると、高速鉄道は日本やフランス、ドイツ、英国などの先進国の主な公共交通ツールとなっており、その拡大工事などが着々と進められている。日本の高速鉄道は20年までに、営業キロ数を現在の4千キロから7千キロに拡大し、欧州連合 (EU)の高速鉄道も現在の7千キロから1万6千キロに拡大する計画だ。さらに、米国も25年以内に、80%の米国人をカバーできる高速鉄道ネットワークを構築すると宣言している。
「第12次五カ年計画(2011-15)」期間の末までに、「四縦四横」を骨格とする高速鉄道網はほぼ完成し、その営業キロ数は約1万8千キロ(時速200―250キロが1万1300キロ、時速300―350キロが6700キロ)に達すると見込まれている。そうなれば、中国の人口50万人以上の都市がほぼすべてカバーされることになる。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年11月30日
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