人民元レート 年内に1ドル=6元を割り込む可能性は? (3)
これについては多くの専門家が反対意見を出している。復旦大学金融研究院常務副院長の陳学彬氏は、「年内に1ドル=6元を割り込む可能性は低い。最新のレートに基づき計算すると、そのためには1カ月余りの期間内に人民元レートが2%上昇する必要があるが、これほど急激な上昇の可能性は高いだろうか」と述べた。
孫氏は、「人民元レートは年内も上昇を続けるが、抑制可能な範囲内となり、大幅な上昇にはならないだろう。中国には為替相場管理制度があるため、年内に6元を割り込むことはない。しかし現在の流れが続けば、来年に6元を割り込むことはあり得る」と述べた。
人民元レートが来年低下する可能性もある。孫氏は、「米国が量的緩和策を終了する、もしくは中国の金融政策が調整されれば、資本の外部流出を促し、人民元レートが低下する可能性がある」と分析した。鄂氏は、「中国は経済構造の調整に力を入れており、経済成長率が高くなりすぎることはない。人民元レートの上昇は輸出にも安定的な成長にも不利だ。米国経済が回復すれば、人民元レートの持続的な上昇の流れに変化が訪れる可能性がある」と指摘した。
全体的に見て、人民元レートは長年に渡る上昇を経て、現在バランスのとれた水準に近づきつつある。全体的な上昇の流れの中、両方向の変動が日増しに顕著になっている。(編集YF)
*◆は女へんに予
「人民網日本語版」2013年11月15日