中国のインフレは制御可能 欧米メディア
【中日対訳】 欧米のメディアや分析機関の多くは、中国の目下のインフレは穏やかで制御可能なものだと考えており、中央銀行である中国人民銀行は中立的な通貨政策を維持し、復興しつつある経済を支えるとの見方を示す。これが好材料となって、上海・深セン両証券取引所やアジアの主要市場で株価指数が上昇している。
フランスの銀行ソシエテ・ジェネラルのエコノミスト姚偉氏によると、現在のインフレはまったく脅威にはならない。中央銀行は流動性の安定を保ちさえすればよい。上半期の中国にはインフレ率を3%以下に維持する力があるという。また香港上海銀行(HSBC)のエコノミスト馬暁萍氏によると、中国経済は昨年のペースダウンした状態から復興しつつあるが、依然として脆弱さを抱えているという。
ロイター社の分析によると、3月に食品価格が下落したのは、春節(旧正月、今年は2月10日)に上昇した価格が春節後に下がったという普通のことであり、鳥インフルエンザやブタの大量死骸などの事件の影響ではないという。また別の報道によると、ブタ肉価格は主に生産周期の影響を受けるもので、その原因は中国のブタ肉生産者は小規模の農家が多いことにあるという。
インフレ圧力が徐々に弱まっている影響で、上海市場の総合指数はこのほど0.64%上昇し、香港証券取引所のハンセン指数は0.7%、シンガポール証券取引所のストレーツ・タイムズ指数は0.47%、それぞれ上昇した。JPモルガン・チェースのチーフ中国エコノミストの朱海斌氏の予測では、中国の消費者物価指数は短期的には良好な水準を維持する。食品価格の上昇、基数的効用、今年スタートする可能性がある資源価格改革を考慮すると、インフレ率は今後徐々に上昇するという。
3月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比1.9%減少した。金融グループのバークレイズのそれは「復興のパワーが弱まっている」という見方だという。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年4月10日