アップル、サムスンなどのスマホ メモリ容量の表記に不備あり
スマートフォンのメモリ容量は8GB、16GB、32GBなど様々だが、実際に使用してみると、表記よりも容量が少ない場合が多い。消費者をミスリードするこうした「量のごまかし」に対して、北京市工商局、中国消費者協会などの4部門は規範化に取り組むことを決定した。一部のスマートフォンはすでに、公式サイトと説明書で実際のメモリ容量を明示するなどの手段を講じている。新京報が伝えた。
◆OS、プリインストールソフトで容量が減少
スマートフォンの新たな問題が浮き彫りになった。携帯電話の実際のメモリ容量が、往々にしてメーカー側の宣伝する容量を下回るというのだ。記者が16GBのiPhone 4Sを調べたところ、実際に使用できる容量は13.5GBのみだった。サムスンのGalaxy S4(16GB版)も、実際に使用できる容量はiPhone 4Sと同じ程度だった。
中国電子商会の関係者は、「OSやプリインストールソフトウェアによって、携帯電話の多くの容量が占められている。製造メーカー側は、機器が提供できる最大のメモリ容量を表記し、システムソフトウェアが占める容量については明記しないことが一般的だ」と説明した。
北京市工商局の関係者は、「メモリ容量は携帯電話の性能の重要な要素だ。現在流通しているスマートフォンは、メモリ容量のごまかし、容量の表記の不統一・無規範といった現象が普遍的であり、消費者の利益を損ねている。メーカー側は携帯電話の実際のメモリ容量を表記し、消費者が実際に使用可能なメモリ容量を一目で分かるようにするべきだ」と提案した。
◆携帯電話のメモリ容量 国家基準が未制定
4部門は、サムスンや小米科技などのスマホメーカー15社、および携帯電話小売業者3社を召集し、経営中に発生した問題の改善(公式サイト、製品のパッケージや説明書における、携帯電話のメモリ容量の表記を統一化・規範化し、携帯電話の技術データに関する正確な情報を明記するなど)に関する承諾書に署名させた。
北京市工商局は、「サムスンなど一部企業は、公式サイトと新たに出荷された携帯電話の説明書で、実際に使用可能なメモリ容量について表記を詳細にしている」と述べた。
しかし中国では、携帯電話のメモリ容量に関する状況、プリインストールされているシステムが占められるメモリ容量について、関連する国家基準や業界基準が設定されておらず、権威ある検査・測定が不可能だ。そのため統一的な業界基準と、サービスマニュアルの制定が急務となっている。
北京市工商局と中国消費者協会は、「携帯電話のメモリ容量の表記に関する国家基準と業界基準の施行を急ぎ、基準制定の際に消費者の意見を取り入れ、意見の採用に関する状況と理由を公開し、消費者の合法的な権益を保護するべきだ」と提案した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年7月8日