中央政治局会議から中国経済の動向を見る
中国経済が危機を乗り越えてより高い目標へと進むための正念場にある中、中共中央政治局は30日に招集した会議で「マクロコントロールの方向、強弱、ペースをしっかりと把握し、経済運営を合理的な範囲内に保たねばならない」と指摘した。新華網が伝えた。
現在、国内外の経済環境は非常に複雑だ。今回の会議は現在の経済情勢と下半期の経済政策について話し合い、重要な判断を示し、肝要な方針を打ち出した。これによって中国経済の下半期の発展の方向性が指し示された。
■重要目標:経済運営を合理的な範囲内に保つ
「下半期もわが国の経済は全体として落ち着いた発展基調を維持する」「経済運営を合理的な範囲内に保つ」。会議はこうした判断と目標を示した。
経済成長が次第に減速する中、会議は下半期の情勢について「わが国の発展は依然存分に腕を揮える重要な戦略的チャンス期にあり、持続的で健全な経済発展の基礎的条件を備えている。下半期もわが国の経済は全体として落ち着いた発展基調を維持する。同時に、世界経済に深い調整が生じており、国内外の発展環境が非常に複雑であることも認識しなければならない」と明確に指摘した。
「この判断はとても重要で、政策枠組みの合理化の大前提だ」と、賈康・財政部(財務省)財科所所長は指摘した。
清華大学経済管理学院の白重恩副院長は「外部環境を見ると、世界経済はまだ深い調整の過程にあるものの、全体としては比較的平穏だ。内部を見ると、上半期の経済情勢は基本的に平穏で、企業の利益にも好転の兆しが見られ、下半期の中国経済はプラス条件を多く備える」と指摘した。
経済学者の張其佐氏は「会議は『経済運営を合理的な範囲内に保つ』方針を打ち出した。これは絶対に経済を大変動させず、年度課題の達成を確保し、良いスタートを切るという中国経済の発展目標が明確化されたということだ」と述べた。