一部のルーターに存在するバックドアは、常に爆発を引き起こす恐れのある安全の「地雷」となっている。王氏は、「ハッカーはバックドアから侵入してルーターを直接コントロールし、個人情報を盗み、フィッシング詐欺を仕掛けることが可能で、利用者のオンライン取引・データの保管の安全を脅かす。ルーターなどのネットワーク設備が注意を引くことは少ないが、その安全はネットワークの正常な運行に影響するほか、企業や個人の情報漏洩を招く可能性もある」と警鐘を鳴らした。
フィッシングサイトは2013年に急増した。モニタリングによると、銀行などの国内サイトの偽造ページが前年比35.4%増、関連するIPアドレスが64.6%増となった。
王氏は、「ハッカーはフィッシングサイトを利用するほか、モバイルネットワークを利用し、偽のモバイルアプリや偽の基地局といったさまざまな手段により、プラットフォームを跨ぐフィッシング詐欺を行っている」と指摘した。
オンライン取引のサイト、モバイル決済端末などの不備が、利用者の資産の安全を脅かしている。この安全リスクは関連するその他の業界に伝わり、連鎖反応を起こす可能性がある。
王氏は、「IT企業が運営しているオンライン決済情報システムは、多くの利用者の資産、個人情報、経済状況、消費習慣といった情報を把握している。このシステムに安全問題が生じた場合、そのリスクは関連する業界にまで伝わり、連鎖反応を引き起こす」と述べた。
同総論は2014年の安全情勢について、事務所および家庭内の設備がスマート化し、ネットワークとつながるにつれ、安全リスクがモノのインターネットに波及すると指摘した。またSNSが持つ情報は利用者の生活と密接に関連しており、信ぴょう性が高いため、ハッカーの攻撃やフィッシング詐欺の「温床」になる可能性がある。クラウドプラットフォームの普及も、情報漏洩のリスクを高め、対応を困難にする。
同総論はまた、4Gネットワークの実用化、モバイルネットワークの通信速度の向上、Wi-Fiのホットスポットの普及に伴い、モバイル決済の安全およびモバイル端末の不備が、モバイルネットワーク発展の新たな課題になると予想した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年4月14日