中国の第2世代薄膜太陽電池、技術は世界先進水準
中国の第1世代太陽電池は今、欧米の反ダンピング措置に苦しんでいるが、深センで開催中の第14回中国国際ハイテク成果交易会(高交会)で明らかになったところによると、多結晶シリコンに代わり銅(Copper)、インジウム(Indium)、ガリウム(Gallium)、セレン(Selenium)を原料とした中国の第2世代CIGS薄膜太陽電池がこのほど、コア技術で重要なブレークスルーを果たした。中国科学院深セン先進技術研究院は香港中文大学と提携し、高効率・低コストを特徴とする同太陽電池の設備・技術・製品を自主開発することに成功した。科技日報が伝えた。
同太陽電池は香港中文大学教授、中国科学院深セン先進技術研究院太陽エネルギー実験室主任の肖旭東氏率いる研究チームが開発したもので、変換効率は18.7%に達しており、世界トップクラスの仲間入りを果たした。
CIGS薄膜太陽電池の製造コストが従来のシリコン太陽電池よりも低いわけは、太陽光を吸収する半導体薄膜が低コストの銅系材料で作られているため。厚さは2ミクロン以下と、シリコン構造の100分の1しかない。ガラスをベースとした薄膜モジュールはシリコンウエハーのように複雑な生産技術が不要で、生産ラインを電池と分ける必要もなく、1本の生産ラインですむ。生産にかかるエネルギー消費も少なく、コスト削減と同時にエネルギー回収期間を短縮できる。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年11月23日