食品検査用試験紙の開発に成功 数分間で有害物質検出
食品安全において最も深刻な問題である、食品経由の病原菌残留、動物用医薬品の残留、生物毒素などの危険物質に対応するため、天津科技大学は色の変化に基づく一連の食品検査技術と製品を開発した。食品を液体化してこの試験紙に塗布すれば、わずか数分間で基準値を超える有害物質が含まれているかどうかを判別できるというものだ。これにより、これまで食品安全の監督管理を制約してきた技術的ボトルネックが解消され、検査コストが低減され、後処理でなく現場での検査が可能となり、食の安全向上にむけ技術的基盤が固められた。新華社が伝えた。
天津科技大学の王碩・副学長は「食品の安全検査技術は国の食品安全を保障する上で基礎・前提となるものだ。しかし既存の検査技術の多くは大型機器が必要で、効率が悪く、コストが高く、即時性がないため、食品安全の監督管理が制限されてきた」と語る。
同大学の研究チームは有害物質の可視化分析理論の研究を重ね、知的財産権を有する7種類の検査技術を開発。60種類余りの化学危険物質を検出できる検査製品を開発し、検査効率が200%向上したほか、検査コストは従来の20%に抑えた。
研究チームは国家発明特許13件を取得し、国家科学技術進歩賞二等賞を受賞した。同技術はすでに実用段階に入っているという。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年2月19日