月探査機嫦娥5号 月サンプル採集に向け技術強化
【中日対訳】 月探査機・嫦娥2号・3号の総指揮・チーフエンジニア顧問の葉培建氏(全国政治協商会議委員)は3日に北京で取材に応じた際、「中国月探査プロジェクト第3ステップ『帰還プロジェクト』を今後実施する嫦娥5号は、月の十分なサンプルを地球に持ち帰る。着陸地点には、中国北部の草原地帯が選ばれる見通しだ」と語った。新華社が伝えた。
月のサンプルを持ち帰るためには、月面上のサンプル採集、採集後の月面からの離陸、離陸後の月軌道上の宇宙探査機とのドッキング、地球帰還時の高速大気圏突入といった、一連の難題を解決する必要がある。葉氏は、「嫦娥5号は予定されている月面着陸地点から帰還する際、中国西南地区に着陸するのが最良の選択肢だ。しかし西南地区は山間部が多く、嫦娥5号が持ち帰ったサンプルを探し出すことが困難であるため、北部の草原地帯を選ぶ方が良い。しかしそのためには、多くの技術的課題を解決する必要がある」と指摘した。
重量の嫦娥5号を打ち上げるため、より高い打ち上げ能力を持つロケットの開発が進められている。同ロケットは、海南省文昌市に新設された衛星発射センターへ輸送される。
嫦娥5号の任務実施により、「月に駆け上がる」という古代人の夢が実現に近づくこととなる。無人月探査の実施は、有人月面着陸・月面基地建設に向けた経験、技術の蓄積につながる。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年3月4日