中国国家国防科技工業局が明らかにしたところによると、月探査機「嫦娥3号」の月面ローバー「玉兎号」は月面での初の夜を迎え、極寒の環境を乗り切るためスリープ状態に入った。26日5時23分、北京宇宙飛行制御センターの正確なコントロールを受け、玉兎号は夜間のスリープモードに切り替わり、順調にスリープ状態に入った。嫦娥3号の着陸機も、25日11時頃に「夢」の中に入った。人民日報が伝えた。
スリープ状態に入るのは、探査機が夜の間に太陽パネルで電力を供給できないためだ。また月面の夜は最低気温が摂氏マイナス180度以下に達し、夜の期間も地球上の14日間に達するためだ。玉兎号は内蔵されている熱制御システムにより温度を維持し、夜に対応しなければならない。中国は初めて放射性同位体元素熱源(RHU)+CCPL回路のプランを採用し、探査機の保温を実現した。
12月14日に嫦娥3号が月面着陸に成功してから現在までの、12日間にわたる昼の作業時間において、着陸機と玉兎号は相互撮影・月面走行・地球撮影・天体観測・月面実験などの任務を完了した。着陸機と玉兎号の8台の実験観測機器はすべて稼働を開始し、多くの科学探査データを獲得した。夜のスリープ期間、地球上の科学者は月面科学探査データの研究・分析を全面的に展開する。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年12月27日