2014年の春節(旧正月)のツアーを巡る販売合戦が全面的にスタートした。本紙が上海市の各大手旅行会社から得た情報によると、海外旅行者は前年同期比10%増に留まるが、多くのツアー料金は約50%増に、一部のツアーは2倍以上になる見通しだ。航空券やホテルなどの料金が春節を迎え高騰するほか、2014年の春節は「観光法」(強制ショッピングを禁じる内容が含まれる)の施行後で初の春節となる。ショッピングの取り消しにより、香港・マカオ、シンガポール・マレーシア・タイなどのツアー料金が激増しており、特にタイの場合は料金が1万元(1元=約17円)以上増加している。低価格ツアーを求める人が減少し、この伝統的な市場はかつての賑わいを失っている。春秋国際旅行のアジア太平洋部総経理の鄒慶齢氏は、「以前ならタイ旅行の90%は団体ツアーだったが、現在は航空券+ホテルのフリープランが50%を占めている」と語った。文匯報が伝えた。
◆豪州とNZが人気
南半球に位置するオーストラリアとニュージーランドは、春節期間に大人気の旅行先だ。しかし来年は料金が高騰し、一般的な団体ツアーは2万5000−2万8000元に、高額のツアーは3−4万元に達する。錦江旅行の王芳副総経理は、「春節には高所得層の旅行が相次ぐ。多くの市民は一年間がんばったのだから、自分にご褒美をあげようと考える。そのため5つ星ホテルばかりの豪州・NZツアーが好評を博しており、4万元以上の3つのツアーが販売を終えている」と語った。春秋国際旅行のオーストラリア行きのツアーは計10に達するが、販売をほぼ完了している。
同じく、白い砂浜、青い海と空を特長とするモーリシャス、モルジブ、ハワイなども人気を集めており、多くの若いカップルが年を越そうとしている。各旅行会社のツアーは、半数以上がすでに予約で埋まっている。また南欧のスペイン、ポルトガルなども気候が温暖で、春節にも大幅な価格変動がない。中国青年旅行社の「太陽の海岸、ポルトガル10日間の旅」はすべてが4つ星ホテルとなっている。他にもフェロー諸島やカディス地方などの風情あふれる南欧の宿泊料金は、通常より約2000元の微増であるため好評を博している。
◆タイ旅行に大打撃