世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ ショー(CES)」が1月7日、米ラスベガスで開幕した。業界の重要なバロメーターである同見本市は今年、150の国と地域の約3200社の企業を集めた。4日間の期間中に、世界の有名メーカーが業界の流れをけん引する電子製品と技術を発表する。3Dプリンタ、4G携帯電話、ウェアラブルデバイス、曲面超高画質テレビ、車載スマートシステム、スマート家電などが注目点になり、新技術の渦を再び巻き起こす。
◆アジアの途上国、世界最大の市場に
最新のデータによると、2013年は世界大衆家電製品の売上が記録を更新する一方で、市場構造に重大な変化が生じた。中国を中心とするアジアの途上国が初めて北米地域に代わり、世界最大の大衆家電製品市場となったのだ。しかし業界内のアナリストは、「モバイル通信機器を始めとするハイテク製品の勢いが新興国市場で衰えるにつれ、2014年の世界大衆家電製品市場が低迷する可能性がある」と予想した。
米コンシューマー・エレクトロニクス協会(CEA)のチーフエコノミストであるShawn DuBravac氏は取材に応じた際に、「北米というリーダーが、中国を中心とするアジアの途上国に抜かれることは、すでに紛れもない事実となっている。これは必然的な流れでもある。中国市場は人口という大きな強みを持っているが、多くの優秀な中国企業と製品が登場し、この市場に希望をもたらしていることを否定できない」と指摘した。
◆コスパの高い「マスカスタマイゼーション」の時代
CES開幕の数日前、10数社の有名メーカーが競うようにして新製品発表会を開いた。各社は新製品を発表する他に、ミドルエンド電子製品の規模化に照準を定め、これを業界の新たな成長源としている。
DuBravac氏は、「今年のCESの最大の特徴は、スマート技術のさらなる大衆化で、より多くの消費者にコストパフォーマンスの高いハイテク製品を提供することが可能となった。コストパフォーマンスの高いマスカスタマイゼーションの時代が間もなく訪れるだろう」と楽観的に語った。