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政治献金で独占を「買う」日本の電力会社

人民網日本語版 2014年07月29日14:33

 日本の関西電力の内藤千百里・元副社長(91)はこのほど、1972年からの18年間に関西電力が在任中の歴代首相7人に「盆暮れの挨拶」として、毎年約2000万円の政治献金を送ってきたことをメディアに明かした。関西電力の政治献金は総額で年数億円に上ったという。

 内藤氏は1962年に芦原義重社長(当時)の秘書になり、政界との接触は30年の長きに及んだ。内藤氏は福島第1原発事故への日本政府の対応への不満から、この秘話を実名で公表することに最終的に同意した。

 朝日新聞などの報道によると、内藤氏は芦原氏から直接指示を受けて、毎年盆暮れに首相、内閣官房長官、自民党幹事長など政界上層部に毎回1000~2000万円の政治献金を送った。内藤氏が名前を挙げた元首相は田中角栄、三木武夫、福田赳夫、大平正芳、鈴木善幸、中曾根康弘、竹下登の7人で、通常、政治家の事務所や家に直接現金を運んだ。

 内藤氏によると、献金は「電力の発展と国家の繁栄のため」であり、具体的な目的はなかった。だが電力会社の許認可権を握っている権力者に対して、時間をかけて効果が出るであろうものだった。1974年に電力各社が「電気料金で政治献金をしない」と共同で宣言した後も、関西電力は水面下で献金を続けた。現在までに名前の挙がった歴代首相の関係者らは、いずれも「知らない」「覚えていない」とメディアに答えた。

 日本政府は経済に対して強い干渉能力を持つ。企業や各利益集団は政策策定過程で自らの利益を確保するため、選挙時に自らの「代弁者」を探し、支持する。ましてや独占経営業界である電力各社は、政治献金に最も積極的だ。

 日本の政党や議員にとって政治資金パーティーは資金集めの重要な手段であり、企業や個人はパーティー券購入の形で議員や政党に献金する。法律上、1回当たり20万円を超える購入額の場合、報告が義務づけられる。朝日新聞の調べで、日本の電力9社が2006年以降、甘利明経済財政大臣の資金管理団体から毎年数百万円のパーティー券を購入していたことが分かった。報告義務を回避するため、電力9社は事業規模に応じて、毎回総額100万円分のパーティー券を分担購入した。

 福島第1原発事故後、電力各社は電気料金の引き上げ、原発再稼働による収益増加を差し迫って望んでいる。一方、普通の民衆は原発の安全性をより重視し、電力自由化改革を加速し、競争によって電力供給を増やすことを求めている。甘利氏はまさに電力改革政策策定の「主管」だ。日本政府が最終的にまとめた「エネルギー基本計画」は、野田内閣時の「原発ゼロ」方針を覆し、原発再稼働を堅持した。調べによると、電力業界から与党自民党への2012年の政治献金額は、福島第1原発事故前の4.3倍に達した。その意図は言うまでもない。

 第2次安倍政権は一連の景気刺激策を打ち出し、経済への政府の干渉を強化した。企業も政府への働きかけの強化に向けて蠢動を始めた。最近、日本経団連は法人税減税など経済界が訴える政策を実現するため、企業に政治献金を促すことを検討し始めた。経団連の会員企業による政治献金は、2008年だけで自民党向けが約27億円、民主党向けが約1億1000万円に上った。

 共同通信は、日本経済の再生には政界と経済界の連携が不可欠だが、双方の関係が過度に接近すれば悪しき癒着を疑われると指摘した。(編集NA)

 「人民網日本語版」2014年7月29日

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