2014年10月22日  
 

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「率直」は中米関係が成熟へと向かっている表れ

人民網日本語版 2014年10月22日13:34

 中国の楊潔チ国務委員が先日訪米し、ケリー国務長官ら米高官と会談した。11月のオバマ大統領訪中を前に、中米双方が鳴り物入りで準備作業を行っているのは明らかだ。米国務省幹部は楊国務委員とケリー国務長官の会談について、「かつてない具体的」対話であり、一連の問題について「率直」に話を交わしたと述べた。(文:蘇暁暉・中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 「率直」というのは意味深長な表現だといえる。表面的に見ると、これはネガティブな評価だ。外交辞令において「率直」とは、双方間に大きな溝があることを意味するからだ。

 中米関係は確かに複雑な試練に直面している。米国は中国の発展に疑念や懸念を抱き、中国の向かう方向の「規範化」を試みている。アジア太平洋地域では「リバランス」戦略を加速し、軍事力配備を強化し、同盟国を抱き込み、TPP交渉を推進し、主導権維持に尽力している。また、中国側の理にかなった訴えに対してとやかく言っている。米側は領土主権を守る中国の正当な行動を非難し、日本、フィリピン、ベトナムの対中挑発を公然と支持している。米側はサイバーセキュリティをいわれなき非難を繰り返す口実としている。また、ウクライナや朝鮮の問題における中国の立場を公然と批判している。

 だが、中米は摩擦の解決が困難でも、太平を装い、問題を覆い隠す必要はない。中米間の「率直」は、まさに両国関係の発展と進歩を反映している。本質的に見て、経済発展モデル、国の政治体制、社会イデオロギーなどの面で中米間には差異がある。中国は台頭する大国、米国は守成する大国であり、両国間の摩擦をなくそうとするのは不可能だ。こうした中、意思疎通を通じて相互信頼を促進し、溝を管理・コントロールすることがことのほか重要となる。

 現在を見ると、中米は相互に対して「率直」にする拠り所を持つ。両国は共に両国関係を強く重視している。中国の国力と国際的影響力が高まり続けるのに伴い、米側は自国の戦略の成敗および発展に「中国要因」が重要な影響を与えていることを認識するにいたった。中国新指導部も両国関係の良好な発展を促すべく尽力している。中米は軍事交流などの分野で有益な試みを行っている。両国関係の大局の安定が、双方に本当の考えを表明する機会を与えている。互いをより良く理解すること、特に相手国の譲れぬ一線に対する認識を強化することで、誤った判断を効果的に避け、両大国間の衝突発生リスクを引き下げることができる。


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