中国国有建設大手・中国鉄建傘下の中非建設の曹保剛・副董事長は現地時間19日、ナイジェリアの首都アブジャで、同国の沿海地域に高速鉄道を建設することで合意に達した。同プロジェクトは総額119億7000万ドル(約14兆円)。中国が海外で受注したプロジェクトとしては、過去最高額。人民網が報じた。
同鉄道は、ナイジェリア最大の都市ラゴスと、東のクロスリバー州のカラバールを結ぶ全長1402キロの鉄道。経済が発展している南部沿海地域の10都市と油田地帯が密集している三角州をカバーし、22駅が設置される計画。設計時速は120キロだ。
曹副董事長は取材に対して、「沿海鉄道は、『三縦四横』の鉄道幹線網計画、および西アフリカ諸国経済共同体鉄道網の相互接続にとって重要。完成後、ナイジェリアや西アフリカの経済発展を加快させる点で、大きな役割を果たすだろう。アフリカ沿海経済回廊を建設する上でも、重要な戦略的意義がある」と強調した。
中国鉄建の孟鳳朝・董事長も、同プロジェクトを「ウィンウィンの大プロジェクト」と評価する。その主な理由は以下の2点だ。
1、現地のスタッフが採用されるため、工事期間中、直接的、間接的に計20万人の雇用が創出される。また、運営が始まれば、2-3万人の固定雇用が創出される。
2、同鉄道全線に中国の鉄道技術基準が採用されるため、工事機械や機械車両、鋼材、関連商品など、中国製品計40億ドル(約4680億円)分が輸出される。
1970年代、中国鉄建が建設したタンザニア鉄道は、中国とアフリカの友好の象徴となっている。同社の張宗言・総裁は、「中国製鉄道の海外進出は、中国企業の責任であり、企業が生き残るために必要な手段。同鉄道プロジェクト実施で合意できたことは、中国製鉄道が、さらに大きな範囲、広い領域、高いレベルで、海外に進出することを意味している。鉄道という、自然に優しい輸送手段が、アフリカで重要な役割を果たすようになるだろう」との見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年11月20日