このほど閉幕したアジア太平洋経済協力(APEC)会議では、習近平国家主席と彭麗媛夫人が、国家水泳センター(ウォーターキューブ)で、参加した21エコノミーの首脳・各代表をもてなすために、盛大な歓迎晩さん会を開催した。晩さん会のメニューは、驚いたことに「四菜一湯(料理4品とスープ1品)」に絞られたが、質素ではあるが荘厳さは失われることはなかった。シェフが客の前でスライスしてくれるパフォーマンス付の「北京ダック」など、北京色豊かな品が供された。新京報が報じた。
昔から、中国政府主催の晩さん会は、世界中にその名を轟かせてきた。諸外国の公式晩さん会という、世界トップクラスの会食には、どんなプロトコルがあるのだろうか。また、我々の知らない、どんな名物料理が供されるのだろうか。
【ドレスコード】正装もしくは民族風衣裳
国王・女王は皇室の正装を着用
中国外交部(外務省)礼賓司の魯培新・前司長は、次の通り指摘した。
欧米諸国の政府主催晩さん会では、正装を着用しなければならない。一般的な略礼服ではなく正装だ。特に皇族が出席される晩さん会の場合、男性はタキシード(ブラックタイ)、女性はマキシ丈あるいは膝丈のイブニングドレスを着用する。皇室主催の晩さん会の場合は、国王・女王は皇室の正装を着用し、身分を示す勲章などの装身具をつける。
〇好評を博した習主席の「中国風スタイル」
習近平主席と彭麗媛夫妻が、今年3月にベルギーを公式訪問した際、フィリップス国王とマティルド王妃から晩さん会に招かれた。習夫妻はこの時、中国風デザインの衣裳を身に着けて盛会に出席した。チャイナカラーを施したネイビーカラーの上着、刺繍が入った「中国風」ドレスは、ヨーロッパ王室の最高の厚遇に応えるものだった。清新ですがすがしく、堂々たる風格の中国風デザインの衣裳は、「中国スタイル」を全面に打ち出しただけではなく、中華文化のソフト力をも十分に示し、国内外のネットユーザから、広く好評と賛辞を浴びた。