イスラム国による日本人人質事件は先週末に急展開を迎えた。イスラム国は24日、人質の1人を処刑したことを表明したほか、これまで解放の条件としていた身代金2億ドルを取り下げ、後藤健二さんの釈放と引き換えに、ヨルダン政府に拘束されているサジダ・リシャウィという女性死刑囚の釈放を求めた。環球時報が伝えた。
CNNの報道によると、リシャウィ死刑囚は2005年11月、夫のフセイン・シャマリ容疑者および2人のテロリストと共にアンマン市内のホテルで自爆テロを図った。このテロによって、ホテル内の57人が死亡、数百人が負傷した。
オーストラリアのThe Age紙は、「イスラム国の新たな要求は、日本の西側関係国を巻き込むものとなった。これまでの身代金とは異なり、今回の要求は西側諸国の利益に関係するものであり、後藤健二さんの解放が実現できるかどうかが、国際的な意思決定事項となった」と報じている。イスラム国はこれらの国の仲を引き裂くことを望んでいる。人質交換は、表面的には日本に希望を抱かせるものだが、関係国同士の意見の相違も引き起こす。特にヨルダンにとっては頭が痛い問題だ。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年1月26日