このところ気温の低い日が続く上、室内と屋外の温度差が激しいことから、程度の差はあれ咳に悩まされる人は少なくない。特に、夜になり、ベッドに入ると、咳が止まらず、安眠が妨げられるケースもある。南京市中国・西洋医学総合病院の専門家は、「咳が止まらない時には、枕を少し高くすると、ある程度治まる場合が多い」とアドバイスしている。揚子晩報が伝えた。
南京市中国・西洋医学総合病院呼吸器内科の李芳科長は、次の通り話した。
咳は、ヒトの防衛反応のひとつである。風邪を引くと、呼吸器の中に、粘液、細菌、ウイルス、破壊された白血球などが増え、粘膜を刺激する。ヒトは、これらの有害物質を、咳をすることで体外に排出しようとする。したがって、寝るときに枕を少し高くすることで気道を確保し、咳が出るのを抑えることができる。また、頭部を高くすることで、心臓の負担を軽減し、咳反射を抑制できる。さらに、枕を高くすると、胃酸が逆流して呼吸器に入り込み、それによって咳が出ることも避けられる。
とはいえ、高い枕を長時間使用すると、頸椎を痛める可能性もある。頭部、頚部、背中まで、平均的な高低差があり、なだらかな斜面のような状態になるのが理想的だ。ひとつのヒントとして、枕を2個使い、1個は横に置き、もう1個は縦に置いて「T」字型をつくるというやり方がある。だが、枕を高くしても、少し咳を軽くするだけの作用しかない。咳を根本的に治すには、早めに病院の呼吸器科を受診することだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年2月4日