6月27日、東京で安倍政権の「安保法案」に抗議する国民のデモ行進
日本の安倍晋三首相が9日午前「ジャパン・サミット2015」で演説し、「安倍内閣の安保法案が国民の支持を得られないがために衆議院を解散するのではという論調が見られるが、それはまったく考えていない」と述べた。とはいうものの、安倍氏の国民への安保法案「説明ショー」は着々と展開されている。(文:柴林翊。「人民日報海外版」掲載)
安倍氏自ら出陣
「産経新聞」の報道によると、安倍氏は国民に安保法案の説明をするため、今月6日から数日間夜間に収録される自民党のネット番組に自ら登場したという。
この番組において安倍氏は、「安保法案は戦争法案やテロ法案だ」との怖い印象が広がったことを認めた。また、「備えあれば憂いなしだ。戸締まりをしっかりしていれば泥棒や強盗が入らない。助け合いができている町内は犯罪が少ない」と、地域の防犯に例えて法案の意義を強調した。
「ジャパン・サミット2015」で安倍氏は、もしつっこんだ議論ができるなら、国民の安保法案への理解も次第に深まるとし、「根気よく、分かりやすく」説明するとも話している。
中国社会科学院日本研究所外交研究室の呂耀東研究員は、安倍氏が国民に求める安保法案の内容は次の2点にしか過ぎないと指摘する。「一つは、今年は戦後70周年であり、日本は敗戦 国としてのイメージを払拭する時であり、永遠に敗戦国という暗い影の中で生きることはできず、『正常』な国家とならなければならない。もう一つは、日本周辺の地域情勢にはすでに変化が生じており、安倍政権は安保法案で以って国の安全を守りたいということ」。