中国科学院動物研究所の研究員である魏輔文氏が率いる研究チームはこのほど、北京動物園およびアバディーン大学の学者と協力し、ジャイアントパンダの毎日のエネルギー消費量が極端に少なく、ナマケモノとほぼ同水準であることを明らかにした。また形態、行為、生理、遺伝、ゲノムなどの面から、パンダのエネルギー消費量を抑える代謝のメカニズムを系統的に解明した。
パンダはそもそも肉食動物だが、草食で知られる。野生のパンダは、ほとんど竹しか食べない。その食習慣には大きな変化が生じたが、パンダの腸は依然として肉食動物の特徴を留めている。竹の栄養価とカロリーが低く、消化しにくいため、パンダは毎日大量の竹を食べなければ生存活動を維持できない。魏氏が率いる研究チームは北京動物園およびアバディーン大学の学者と協力し、野生のパンダと飼育されているパンダのエネルギー代謝を測定した。その結果、パンダのエネルギー代謝率が極端に低いことが分かった。体重90キロのパンダの代謝水準は、同じ体重のヒトの半分にも満たない。