中国の大口資本が欧州のショッピングセンターに投入された。海外メディアが14日に伝えたところによると、中国最大の政府系ファンド・中国投資有限責任公司(中投公司)が約13億ユーロ(約1765億円)でフランスとベルギーにあるショッピングセンター10カ所を買収し、同公司の欧州における最大規模の投資取引を行ったという。同公司はサイトを通じて短いニュースを発表してこの情報を認めた。「京華時報」が伝えた。
中投公司傘下の中投国際有限責任公司は完全子会社を通じ、フランスとベルギーに分布する小売資産をまとめて買収し、これにはショッピングセンター10カ所も含まれる。中投公司が欧州で行った投資取引としては過去最大規模のものだ。買収した資産の取引価格は13億ユーロを超え、人民元にして約88億6600万元に達する。ショッピングセンター10カ所のうち、8カ所はフランスにあり、80以上の店舗が入ったパリ郊外のラヴァッシュノアーや90数店舗を擁するマイヨールも含まれる。残り2カ所はベルギーにある。
中投公司は2007年9月29日に創業した、外貨資産の投資管理業務を扱う国有独資企業。経済・金融上の目的のため、世界規模で株式、固定収益証券、その他の形式の金融資産に投資を行う。
年度報告によると、中投公司の海外投資事業を担当する子会社・中投国際は、14年に純投資収益率5.47%を達成し、設立以来の年率換算の累計純収益率が5.66%となり、海外資産の付加価値は600億ドル(約7兆4064億円)を超えた。14年末の時点で、中投公司の資産規模は7400億ドル(約91兆3456億円)を上回った。
ここ2年ほどの間、中国の投資家は海外資産の買収を続け、保有する資産の分散をはかっている。不動産調査会社リアルキャピタルアナリスティックスがまとめたデータによると、中投公司の今回の取引を含め、中国の投資家が過去12カ月間に欧州で購入した不動産資産は総額47億ドル(約5801億円)に達したという。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年7月15日