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中国株式市場 一日で4兆元蒸発、一月の努力が無に

人民網日本語版 2015年05月29日14:57

中国株式市場は28日、前営業日比6.5%値下がりして、今年2番目の下げ幅を記録した。その前は好調で上海証券取引所の総合指数はまもなく5千ポイント(p)を突破するとみられていたが、28日には4900p、4800p、4700pとじりじり値下がりし、現在は370p低下の衝撃が市場を襲っている。業界では、「今回市場がしゃがみ込むように値下がりしたことは、さらなる値上がりに向けた準備だ」とするが、投資家は「ずっとしゃがんでいれば、足がしびれて立てなくなる」と懸念を示す。中国新聞網が伝えた。

▽上海・深セン市場で4兆元が蒸発 投資家一人あたり2万元の損失「1カ月の努力が無駄になった」

一日で6.5%という大幅な値下がりにより、上海、深センの両証券取引所は時価総額が71兆5700億元(約1428兆6999億円)から67兆5100億元(約1347兆6531億円)に目減りし、一日で4兆600億元(約81兆756億円)が「蒸発」した。中国証券登記結算有限公司がまとめたデータによると、現在のA株口座2億100万口座は、1口座あたり平均で2万元(約39万9千円)の損失を出したことになる。投資家は切りさいなまれるような心境で、「1カ月努力して稼いだものが、一日で値下がりして無になってしまった」と嘆く。

高騰を恐れる気持ちと大規模な調整が行われたことにより、一部の投資家の態度が慎重になっている。「新京報」の報道によると、教育機関で働く30歳間近の張さんは、今年3月に10万元(約199万7千円)の元手で株式市場に参入し、直近の保有額は約50万元(約998万5千円)で、40万元(約798万8千円)を稼ぎ出した。「心から満足だ。これ以上投資はできないと思い、25日に口座を解約した」という。

このたびの強気市場にあおられて少なくない投資家が仕事を辞めてデイトレーダーになろうとしたが、その多くが今回の大暴落の日の3時過ぎに、密かに辞職願いを破り捨てた。こうした人々は、すっかりご無沙汰になっていた仕事にこれまでの百倍もの情熱を注ぐようになったという。

▽両市場の取引額が4日連続で2兆元突破 今後の動きへの備え

上海指数5千ポイントの大台を目の前にして、これから市場はどうなるのだろうか。28日の市場は惨憺たるものだった。専門家は今後の市場について、「現在、ほとんどの銘柄は天井が予想されており、収益を上げる時期にきている。投資家は攻撃から防御に転じ、ハイレバレッジからゼロレバレッジに転じ、攻撃型銘柄から防御型銘柄に移行するべきだ。一部の予想値が低いブルーチップ銘柄には引き続き値上がりの可能性がある」と話す。

値上がりを期待するムードが高まっており、業界関係者は「勢いのある強気市場はしばらく出現しないが、今後も市場には上昇のエネルギーが十分にある」と話す。アナリストは、「今回の調整により、利益を上げている銘柄にかかる圧力がしっかりと解消され、市場はさらに遠くまで進めるようになる。下半期にはブルーチップ銘柄が引き続き期待に応える見込みだ。これまで停滞気味だった銘柄、たとえば不動産、銀行、証券、自動車などは資金が注目する低評価の投資先になり、今後の値上げを牽引する存在になる可能性がある。このたびの調整を経て、今は金やダイヤのような優良銘柄を探し出す時だ」という。(編集KS)

「人民網日本語版」2015年5月29日

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