筆者らは四国一周の最後に、有名な釜あげうどん屋さん「長田in香の香」に行った。同店はJR金蔵寺駅から徒歩10分の、ひっそりした国道319号線沿いにあり、うどん屋ランキングで2位に入るほどの有名店。それから数カ月後には1位になっていた。店名は元々、「東のわら家、西の長田」と言われるほど釜あげうどんで名を馳せていた「長田うどん」から来ている。 「長田うどん」の先代がつくりあげ、50年以上も愛され続けた秘伝のダシを受け継いで、同店をオープンさせた。2004年で、そのダシは60周年を迎え、まさに老舗の味。釜あげうどんと冷やしを提供し、値段はいずれも小が250円、大が350円。筆者らが外国人と分かると、店員がコップを9つ持って来て親切にお茶とダシの注ぎ方を教えてくれた。テーブルに置かれた情緒あるとっくりには釜あげうどん用のダシが入れられていた。ダシを器に入れ、きざみネギを加えて食べる。釜あげうどんのダシは温かく、冷やしのダシは冷たかった。大きな鍋で茹でて、穴じゃくしで取りだしたうどんは、コシがあり、それに魚の香り漂うダシをからめて食べると、最高においしい。何の具もなく、うどんとダシのハーモニーだけを楽しむ釜あげうどんは魚のにおいが漂い、冷やしはさっぱり。2人前をぺロリと食べてしまった。
時刻は午後2時、入り口で売られていたお土産用のうどんとダシは既に完売していた。店を出る時、店員がやって来て、お遍路のお守りを全員にくれた。うどんを味わうかのように、その純粋で親切な店員の行動の余韻にしばらく浸った。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年8月6日
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