ここ2日、ロンドンは中国の習近平国家主席の訪問によって中国の雰囲気に満ち、バッキンガム宮殿前の大通りの両側には中英両国国旗が翻り目を奪っている。英国のキャメロン首相は英中関係の「黄金時代」を築くと明言。オズボーン財務相も「西側における中国の最良のパートナーとなる」と表明した。これら全ては、中国のチャンスに対する現代英国社会の理解を説明している。(文:阮宗沢・本紙特約論説員、中国国際問題研究院常務副院長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
中英関係が日増しに緊密化するのは一時の思いつきによるものではなく、堅固な基礎がある。筆者はここ2日ロンドンで中英シンクタンク円卓対話会に参加する機会を得て、間近な観察と英国側との顔を合わせた交流を通じて、両国関係の将来に対する英国各界の大きな期待を深く感じた。
英国の強い願いは何か?第1に中国からの投資を呼び込むことだ。キャメロン政権の優先課題は英国経済の持続的成長の確保だ。保守党が年初の総選挙で圧勝したのは、経済政策の成果に負うところが大きい。中国は投資大国となりつつあり、近年エネルギー、インフラ、文化などの分野をカバーして近年対英投資の勢いを増している。英国は現在欧州において中国からの直接投資を最も多く受け入れている国であり、中国の対欧州投資総額の30%を占めているうえ、予想を上回る急増を示している。
第2に人民元の最も優れた海外オフショアセンターであることだ。英国は西側諸国で初めて人民元決済センターを設立する。英国は人民元国際化の加速の波に乗り、世界金融におけるシティ・オブ・ロンドンの優勢を揺るぎないものにすることを決意した。
第3に中国との協力強化を通じて国際的影響力を維持し、強化することだ。中英は共に世界の大国であり、かつて輝きを放っていた。英国が国際的影響力を維持し、強化するために、急速に発展して日増しに強大化する中国との協力を強化するのは良い選択肢だ。
英国が中国との緊密な関係の構築を強く望んでいるのと同様、中国も英国との友好協力関係の発展を強く重視している。第1に、両国の発展戦略には連結の余地がある。例えば中国の「1ベルト、1ロード」、アジアインフラ投資銀行などは英国の国内振興イングランド北部発展戦略と連結でき、協力には大きな潜在力がある。第2に英国は中国・欧州関係を促進するより強力なパートナーとなることができる。習主席の今回の訪英は対欧州関係を拡大する重要な措置でもある。第3に中国は世界的問題の解決における英国の役割を重視している。国連安保理常任理事国として、中英両国は世界平和の維持、持続可能な開発の促進などの問題で重要な責任を担っており、大いに力を発揮することもできる。したがって英側から見ても中国側から見ても、両国協力には非常に大きな価値がある。中英両国は共に妨害を排除し、一朝一夕を争う精神で中英関係を踏み込んで発展させ、協力の成果が両国民に一層行き渡るようにするべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年10月23日