英国のキャメロン首相の報道官は19日にダウニング街10番地の首相官邸で行われた定例記者会見で、馬雲(ジャック・マー)氏を英国政府特別経済顧問に招聘したことを明らかにした。招聘の理由は、「馬雲氏とアリババ(阿里巴巴)の巨大な成果が素晴らしかっただけでなく、アリババが数多くの中小企業に発展のプラットフォームを提供したことを重視し、これを評価したため」という。
資料によると、キャメロン首相の新たな顧問リストに、アリババは唯一のインターネット企業として名を連ね、馬氏は史上初の英国首相特別経済事務顧問に招聘されたただ一人の中国人企業家となった。
キャメロン首相は同日午後に首相官邸で馬氏と会談し、英国の有名企業家やベンチャー企業家約120人を集めて馬氏と対面させた。
馬氏を政府特別経済顧問に招聘したのはなぜか。キャメロン首相は記者会見冒頭の挨拶のなかで、「アリババは21世紀で最も輝いている企業の一つ。新しい世界からやって来た企業であり、新しい経済からやってきた企業だ」と絶賛。キャメロン首相はアリババの創業ストーリーを詳しく知っており、馬氏が最初のネット会社を創業した当時は、Webページを開くのに3時間半もかかったということなども知っていた。
キャメロン首相はアリババのグローバル戦略やネットを通じて中小企業に力を付与するやり方について高い関心を示した。馬氏は会見の中でキャメロン首相に対し、アリババの欧州における電子商取引(eコマース)のインフラ発展計画を紹介し、「アリババの使命は世界中の中小企業をサポートすること。欧州の中小企業はネットの力を借りてより大きな世界を切り開くことができるし、アリババは紐帯となり架け橋になることができる」と述べた。
キャメロン首相は同時に、ロンドンにアリババの「欧州ターミナル」を設立する計画をアリババに「代わって」紹介し、「アリババは英国中小企業の中国進出のドアになり、架け橋になる」と述べた。
英国メディアを含むメディアは今回の動きを、「この日、中国の企業家を特別招聘顧問に招聘したことから、英国の中国に対する友好的で善意ある姿勢がよりはっきりと示された。また中国経済の目下の活力や潜在力に英国が大きな期待を寄せ、高い評価をし、中国の力を借りて英国の経済発展を牽引したい考えであることが示された」と評する。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年10月21日