2016年1月29日  
 

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南中国海問題が中米関係の足かせになるべきではない

人民網日本語版 2016年01月29日09:12

米国のケリー国務長官がこのほど今年初のアジア訪問を行い、ラオス、カンボジア、中国を訪問した。西側メディアは南中国海問題を始めとして、ケリー長官の訪問に強く注目した。(文:華益声・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼掲載」掲載)

南中国海問題にメディアが注目するのは根拠のないことではない。少し前に、カーター米国防長官はダボス会議で、中国が南中国海での行動で「自らを孤立させている」として、他の国々に米国への協力を求めた。ケリー国務長官の今回の訪問日程について、ロイター通信などは米国は南中国海問題でASEANと共に中国に対応するよう促すと論評した。米高官はASEAN諸国は団結して海洋権益を維持し、「軍事化」と衝突を回避することを望んでいると表明した。

米国が南中国海問題で頻繁に発言するのは決して意図のないものではない。少し分析すれば、以下の目標が見てとれる。

第1に、南沙(英語名スプラトリー)諸島での中国の正当な建設活動を妨害する。米側は南中国海における中国の主権権益を無視し、南沙諸島での建設活動に繰り返しいわれなき非難を加え、さらには「軍事化」の罪名を中国に押しつけ、建設活動の停止を余儀なくさせようとしている。

第2に、中国が二国間交渉で争いを解決することを妨害する。米側は中国が小国を「いじめている」として、中国と領有権主張国の二国間交渉に反対している。また、南中国海情勢を撹乱し続け、南中国海問題に対するASEAN諸国の懸念を利用して、南中国海問題にもっと関与するようASEANをそそのかし、「一致した声を発する」ようにしようとしている。米側はASEANがフィリピンの訴えに同調し、南中国海問題で中国に圧力を加えることを望んでいる。また、米側は国際法維持の名の下、フィリピンの一方的な国際仲裁提起に助勢している。米側はすでに南中国海問題をASEAN化、国際化の重要な推進者となっている。

第3に、米国の軍事的示威行為のために雰囲気を築く。昨年10月、米側は中国の反対を顧みず、中国の南沙諸島周辺海域に軍艦を進入させるとともに、こうした行動を「常態化」させると宣言した。米側は軍事行動の理由を航行の自由の維持としているが、航行の自由に問題がない中、中国の脅威を煽り立てて人為的に理由としている。また、米側はASEANに「南中国海巡航」を煽動している。これは勢力を増して軍事行動を強化するために他ならない。


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