米国のケリー国務長官が26日に北京を訪問した。「朝鮮半島核問題」などのために、今回の訪問は大いに注目されている。中米間に溝が存在することは確かだが、協力が溝を上回る。事実が証明しているように、双方は重大な国際・地域問題で常に調整を継続している。これは両国関係の発展、さらには世界の平和・安定にとって重要な意義を持つ。(文:沈丁立・復旦大学国際問題研究院副院長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
昨年、中米は緊密な調整を継続し、COP21の成功を後押しした。気候変動問題における両国の意思疎通と協力は、両国が広範な国際問題で建設的な協力を展開することが完全に可能であることを物語っている。また、中米などは協力して、イラン核問題について「共同全面行動計画」に調印した。これはイランの各活動の平和性を確保するのにプラスであると同時に、イランに核拡散防止条約の定める原子力の平和的利用という合法的権益を行使させることになる。
近年、両国は共通認識を形成し、「非衝突・非対立、相互尊重、協力・ウィンウィン」の新型の大国関係を共同構築し、二国間、地域、世界的分野で積極的に協力し、日増しに拡大する両国の共通利益を実現している。
2013年のサニーランズ会談から2014年の瀛台夜話、さらに2015年のホワイトハウス会談と、過去3年間に中米両国元首の会談制度は成熟してきた。中米双方の協力は非常に広範で、あまねく広がり、重みも増している。中米の協力を通じて、イラン核協議やCOP21を含む一連の問題で国際社会が重大な突破口を開いたことは、中米の新型の大国関係の世界的意義をはっきりと示している。
今年、中米首脳は複数回会談する。G20サミットが中国・杭州で開催され、革新、活力、連動、あまねく広がる世界経済をどう構築するかが各国首脳の重要な議題となる。オバマ大統領は任期内最後の核安全保障サミットをワシントンで開催する。中米が核テロを各国と共にどう取り締るかが焦点となり、期待される。