2016年1月12日  
 

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中国経済は「新常態」へ 日系企業の発展は?

人民網日本語版 2016年01月12日08:30

2010年に中国の国内総生産(GDP)が日本を抜いて世界2位になると、中国経済にはそれまでの30年間とは明らかに異なる特徴がみられるようになった。成長率が徐々に鈍化し、14年には7.3%に低下した。こうして中国経済は「新常態」(ニューノーマル)の時代に突入し、重点任務がイノベーションと経済の構造調整へと変化した。人民網が伝えた。

こうした経済情勢の下、中国の日本企業の経営状況はどうなっているだろうか。日系企業は中国事業をどのように考えているのか。中国の日本企業の今後の投資の方向性や事業発展の方向性はどこにあるか。これらの点をめぐり、日本貿易振興機構(ジェトロ)は8日に北京で「『新常態』に向けた構造調整における日本企業の中国事業」と題する説明会を開催し、北京事務所の田端祥久所長が詳しい説明を行った。

▽日系企業の半数以上が「現状維持」を希望 「内販型ビジネスが方向性」が主流に

田端所長によると、ジェトロはこのほど「2015年度在アジア・オセアニア日系企業実態調査」を行い、日系企業の中国事業の経営状況、今後の発展について分析を行った。調査の結果をみると、「今後1~2年間の事業発展の方向性」については、「事業を拡大する」と答えた企業は38.1%で、1998年の同調査開始以来、初めて40%を下回り、昨年の46.5%から8.4ポイントも減少した。「現状維持」とした企業が最多で53.1%を占めた。「投資を縮小する」、「移転する」、「撤退する」が10.5%で、昨年の7.5%から3ポイント増加した。

田端所長はこうした数字について、「日系企業全体が投資意欲を低下させているわけではなく、業種や地域ごとの違いが大きい」との見方を示した。業種別にみると、非製造業は「事業拡大」の割合が製造業よりも多かった。また食品、輸送機械、卸売・小売などの中国の国内市場に方向性を定める企業は「事業拡大」の割合が高かった。繊維などの輸出加工型企業ではこの割合が低く、20%を割り込んだ。地域別にみると、湖北省、北京市、上海市など域内での販売の割合が高い地域で発展する企業は事業規模拡大の意欲が相対的に強く、山東省や遼寧省など輸出の割合が高い地域で発展する企業は事業拡大の意欲が低かった。


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