海外旅行に出かける中国人の数が今年、前年比10%増の1億3千万人に達する見込みだ。米国やタイのほか、欧州も中国人に人気の旅行先。ある調査結果では、中国人観光客の海外旅行に影響を与える重要な二つの要素があることが判明した。参考消息網がドイツのドイチェ・ヴェレの電子版の報道を引用して報じた。
ある旅行予約サイトは、世界各国の観光客が旅行先や予約するホテルを選ぶ際、最も関心を示している要素を調査した。ドイツ公共放送連盟の上海駐在記者によると、その結果、ホテルに「速度の速い無料のWIFI」とお湯を沸かせる「ポット」があるかが、中国人が最も関心を示している二つの要素だった。
中国では休みが少ないため、7連休となる国慶節(建国記念日、10月1日)と春節(旧正月)の時期になると、多くの人が海外旅行に出かける。中国人に最も人気の旅行先は米国とタイ。その他、欧洲も人気で、一番人気はフランスとイタリア、次にドイツが続く。過去2年間、ドイツを訪問した中国人観光客は20%以上増加した。
中国観光研究院の責任者・魏小安氏は、「欧洲を旅行する中国人観光客の数は、顕著に増加するだろう。テロ事件や難民の問題が旅行業に与える影響は短期的。その動向を大きく変える理由にはならない」と予測している。
また、「欧洲各国のビザ発給要項は異なる。中国人にとって、フランスとドイツのビザが取得しやすい。各国の状況が異なるため、欧洲の全ての国のビザ発給要項を統一するというのは非現実的」との見方を示す。
欧州連合(EU)加盟国の関係者は、シェンゲン・ビザの発給には統一された規定があるものの、フランスなどのEU加盟国は、「爆買い」してくれる中国人観光客を呼び込むため、それを順守していない。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年3月9日